25「名前ー!」
「シェリー?どしたの」
「昨日はごめんねホントに」
「大丈夫だよ!むしろ弟くん大丈夫なの?」
「松葉杖になっちゃったんだけどね…」
「そっか…」
「でも一ヶ月くらいで治るみたいだからね」
「お大事にね!」
「ありがとう!それでさ、明日また改めてドーナツ食べに行かない?」
「明日かあ…」
明日…。うん。明日ね…昨日本当にノリで、というか勢いというか…。なんで了承してしまったのでしょう。
「えーと…知り合いの家に呼ばれちゃってさ…だから…」
「そっかぁ…先約があるならしょうがないね!」
「や、私はシェリーとドーナツ食べに行きたい!」
「いやいやいや、そっちの約束あるならいかなきゃ!またいつでも食べに行けるでしょー?」
「でもシェリー家遠いから…なかなか行けないじゃん…」
「大丈夫、時間作るって」
「……ごめんね」
「だーいじょーぶー!」
シェリーとドーナツ食べたかった。ぐぬぬ…。そもそもこうなった事には色々あってだね……
_______....
跡部の車の中での事…
「お前明日暇か?」
「明日?学校行ってますけど…」
「そんなの分かってんだよ。放課後の話だ」
「…何で…」
「家に来い」
家…家?え…家って跡部の家だよね?
「……」
「なんだよ」
「いや、だって、ね…」
「ま、決まりだな。お前暇だろ?どうせ」
「ちょっと!」
_______.....
なんていうか半ば無理やり決められてしまった。断ればよかったものの送ってもらっているし、運転手さんもいる手前断れなかった。でもよく考えたら断る理由も特に無い事に気付く…。それにあの跡部家の家とか!もうやばそう、なんかやばそうじゃないですか。
シェリーとのドーナツを諦めて自分の家の方面へ歩き出す。
毎回思うのだ。この人は本当にタイミングがいいのか悪いのか分からない。
「……どうも」
「おおー、名前ちゃんに会えるなんてラッキーじゃ」
「ラッキーですね」
「相変わらず冷たいのう」
「今日は部活ないの?」
「うん。後輩に飯誘われたが断った」
「かわいそー」
「しょうがないしょうがない、疲れてたんじゃよ」
そういう仁王の顔は確かに疲労が見えていた。まぁ神奈川まで毎日通ってて部活やってるんだもんね…部活ない日くらい休みたいよね。
「んじゃー」
「?…どこいくんじゃ?」
「えーっと……ここ」
どこと聞かれて私は指をさすしかなかった。
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