「朝やでー」
「ん…」
白石の声で目覚める。今回のこの小旅行は名前のはからいで俺らテニス部で京都に来た。なかなか楽しめてる、というか名前と一緒に来れてるだけで楽しい。
って事をふと考えて一気に頭が冴える。
「あ!」
昨日の夜確か名前が俺の布団に潜り込んで来た。好きな奴と同じ布団とかそんな落ち着いて寝れるわけないやろ?!せやからちゃんと眠りにつけたのは明け方近くだった気もする。
「…っ!」
自分が入ってる布団をバサッと上げて驚愕。名前がスヤスヤまだ寝息をたてているがその姿は浴衣が少々はだけ併せも少し広がっていて脚が晒されている。
「ちょ、名前!起きや!」
「んー…無理…」
「っ?!」
名前の肩を揺すって起こそうとするがなかなか起きひん。逆に俺の腰に抱きついてきてきた。わたわたと戸惑っていると自分の上に影が落ちたのが分かった。
「謙也さん、それなんです?」
「や、こ、こここ、これはっ」
「なん?財前どないしたー?」
ものっっっそい不機嫌な財前となんだなんだと寄ってきた白石。
「部長ー、謙也さんと名前さん一緒に寝てんやけど」
「はぁ?!」
「や、ちゃうねん白石!!」
「ん…謙也…うるさ…い…」
「名前!阿保ぉお!」
財前が白石にチクってそれに弁解しようとしたら名前はうるさいとか言いよってそんでそのまま俺の腰に更に抱きついてきた。
「ちょ、どういうことやねん!これ!」
「せやから俺なんもしてへんて!」
「なんかした奴が、はいやりましたなんて言うわけあらへんやろアホちゃう。はよ名前さんから離れろや」
半ギレの財前にげしげしと踏まれる……何でや、何で俺なんやー…。
「んー…」
「名前さんも、ほらもう起きてや…」
俺を一瞥してから名前の脇を抱え俺から名前を剥がす財前。
「うー…」
「はよ起きて下さい」
「んぅ…?財前……?」
なんなん、寝起きの名前ごっつ可愛やんけ…こんな朝弱かったん?普段あんなにワーワーしとってどちらかと言えば俺様な所あるのに…。まあこのギャップにやられてるのは俺だけとちゃうけど…
「名前さん…もう朝やで?」
「やだ…無理…」
「ちょっ!」
ガバッと財前に抱きつきそのまま布団に倒れこんだ名前。
「……zzz」
「…名前さんええ加減にしてや」
顔はそーは言うてないけどな!!!顔ゆるゆるやん!なんや、俺ん時は散々軽蔑の視線送ってきよって!…あ、おかんがキレそうや。
「名前…ええ加減にせぇよ?」
「?…いだだだ!!!」
「支度せぇや!!」
「ちょ、馬鹿野郎!何すんだよ!!!っつ〜…」
ガシッと名前の頭を、というか髪の毛を掴んで無理矢理起こした白石お母さん。
「……うぁー…寝起き最悪…」
「お前がはよ起きひんからや」
ぶつくさいいながら着替え出す名前。一安心やな。っておい!なんで財前お前まだ俺の事睨んでんねん!!!!
140513
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