ガシッと首根っこを猫のように掴まれ宍戸から引き剥がされた。そんなことする奴は1人しかいなくて、
「おい!跡部何すんだよ!俺と宍戸の感動の再会邪魔すんなよ」
「何が感動的だ、どうみてもお前の一方通行じゃねぇか」
「跡部さんも相変わらずですね」
「あそこの三角関係、見てるだけならおもろいんやけどな〜」
「あの人素直なのかそうじゃないのか分からないですね」
「アホなんやろな」
部屋出て行く時もそうだったけど今もなんか不機嫌な跡部。俺を京都から連れてくる時はご機嫌もご機嫌、気持ち悪いくらいだったのに。なんでだよ。
「なんだよ跡部ーなに怒ってんだよー」
首根っこを掴まれ、肩のシャツが上がって首がない状態のまま跡部の方に振り向く。
「……」
これまたしかめっ面で俺を見下ろす跡部様。怒ってるってより、なんか悲しそうな顔してる。…むむむ。
「跡部言わなきゃわかんない。俺がバカなの知ってるでしょ?」
跡部はそっと俺から手を離す。やっと解放された。
「……お前は俺が連れて来たんだ」
「うん」
「お前がこいつらに会いたいと思って…」
「うんうん」
「…でもお前は宍戸宍戸言い過ぎなんだよ…」
あー、はいはい。
「ごめんて。うん。俺が皆に会えれば喜ぶと思って呼んでくれたんだろ?ありがとう」
「……」
「なのに俺は宍戸ばっか構ってるからさ、お前妬いてんだろ?」
「ち、ちがっ…」
何顔赤くしてんだよ…笑える。こいつ攻めて来たり赤くなったり何なんだよ…。面白いなぁ。
「はいはい、妬いてるんだな。ありがとな、跡部」
「…」
おい、何故目を逸らす。
「はぁ…」
こいつホント世話やけるな。だから嫌なんだよ。
「おい、跡部、こっち向けよ」
チラッと視線を俺に戻す跡部。
「お前めんどくせぇ」
「?!」
跡部のネクタイをグイッと引っ張り自分の方に寄せる。跡部の方が少し背が高いから少し前かがみにつんのめった跡部。びっくりした顔の跡部にそのまま口付けた。
視線を横に流せば忍足は「あらやだ」なんてキモいこと言ってるし長太郎はヒューと口笛を鳴らし岳人はガン見で宍戸は真っ赤。こいつらホント面白いわー。
「ありがと」
そっと口とネクタイを掴んでる手を離し跡部を解放してやる。その瞬間やられた、って顔をした跡部。おっしゃー、と今度は俺がしたり顔をするのだった。
140528
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