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あーあーあーあー。柄にも無く落ち込む。私も企画書出したかった……。オフィスに行く気にはなれず朝から休憩室でサボっている。小林さんのこと、田所さんが言うように少し肩入れしてたところはあるけど、なんだかんだ言って私も彼を下に見ていたんだろう。そんな小林さんに先を越されたことにこんなに落ち込んでいるのがいい証拠だ。



小林さんは私の兄に似ている。私は兄を見下しながら生きていた。小学校の通信簿も私が上。部活も私が上。先に恋人を作ったのだって私だし、進んだ高校、大学のレベルも私が上。いつだって私は兄の上を行き両親に褒められてきた。末っ子というのはいい意味でも悪い意味でもうまく生きる術みたいなものが自然と身についていくのだ。もちろん兄は就職先も私より小さな会社で、それはそれはブラック企業というものだった。そこで働く兄はーーーー







「なまえちゃんおはよ!」

「田所さん、おはようございます。」

「朝からオフィスにいないと思ったらここにいたのね。顔見ないと俺、仕事頑張れないから。」

「どうせ田所さん私のことバカにしに来たんでしょー。別に慰めはいらないですー。」




八つ当たりだってわかってるけど、若くしてそこそこ仕事も出来て土方さんにかわいがられてる田所さんに慰められたって今の私の心は荒れる一方ですよーだ。





「もー、そんなに落ち込まないの。なまえちゃんも企画出してみたら?」

「指名もされてないのしどうせ通らないからいいですー。いいな、田所さんは土方さんにかわいがられてて。小林さんだってなんやかんや黒川さんに目かけられてるし。私もそういう先輩欲しい。」

「じゃあ俺がなってあげましょう!」

「田所さんが?なれるんですか?」

「失礼な!今回のショッピングモールの集客イベントの企画通して、イベント成功させて、どんどんどんどん大っきくなるから。なまえちゃん、俺に憧れて着いて来てよ。」




田所さん、仕事すきなんだなあ。仕事の話してるときにこんなに楽しそうにしてる人なかなかいない。言ってることは夢物語のようなことだけど、なんでだろう、普段ならチャラチャラしたこの人の言うことなんて流してばかりなのに、今日はなんだか信じてみたくなった。疲れてるのかな私。




「じゃあ、期待しないで着いていきまーす。」




とっくに飲み干していたカフェラテの紙コップをぽいと捨てて、またオフィスで頑張ろうと思えた。なんだか今日は田所さんがキラキラして見えたり。やっぱり私疲れてるのかな。