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この人といて私の予定通りに進んだ事は一度もない。
きっとこれからも振り回される。
早咲きの桜がちらほら舞っていた。
沖田さんの金髪は桜がよく似合うな、と抱き締められながら思った。
先ほどまで沢山いたファンはいつの間にか皆いなくなっていた。
「おい、あっちで噂になってんぞ」
「土方さん心底アンタは邪魔でさ。空気読んでくだせぇ」
「いや、だからあっちで二人がスゲェちゅーしてるって噂になってるっつってんだよ」
「噂じゃなくて本当でさ」
「本当なのかよ!」
「まぁ、トシ仕方ないじゃないか。総悟は名前ちゃんにひとめぼれしてからずっとぞっこんなんだからよ」
「ひ、ひとめぼれ‥?」
「あれ、もしかして総悟言ってなかった?」
「こ、近藤さん‥それは言わない約束でさ」
近藤さんの一言に沖田さんが丸くなってしゃがみこんだ。
「あーもう勘弁して下せぇ」
「お、おお沖田さん‥?ひとめぼれって‥何ですか?」
「はぁ‥もう‥本当最悪でさ」
「だって初めて会ったとき、偽物の彼女になってくれって‥私その立場ですっごい悩んだのに!」
「あーもう、あの時はああするしかなかったんでさ。うるさいとまた口塞ぐぜィ」
「っ〜、ウソつき‥!」
本当のウソつきは沖田さんだった。
とっくに両想いだったなんて、私がずっと悩んでいたことは全て無駄だったようだ。
一体どうして偽物の彼女なんて話になったのか、沖田さんの話は後でじっくり聞いてやろう。
きっとはぐらかされるかもしれないけど、ゆっくり全部聞き出してやる。
時間はこれからたっぷりあるのだ。
沖田さんは当然のように私の右手を握る。
私も当然のように、ぎゅうと握り返した。
ーーーー
銀魂高校には王子がいるらしい。
周りの人達はみんな気がつかないだろうが、
ウソつきな王子とウソつきな彼女は
今日、本物の恋人になった。
うそつき
おわり
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