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そんなこんなで私たちはあまり離れる事が出来ず、いつも近くにいた。
と、いってもそれまでも幼なじみとしていつも一緒にいたので、そんなに生活が変わったわけではなかった。
「名前って沖田君とつき合ってるの?」
体育の時間にクラスメイトの女子に聞かれた。
「えー、と。幼なじみなんだよね」
いつも一緒にいるからよく聞かれるが、私達はつき合ってるわけではない。
総悟は顔がいいのでよくこの質問をされた。
「そうなんだ。沖田君っていつも外の体育見学だよね」
「うん。日光アレルギーなんだよ」
この日も総悟は校庭にある大きな木の陰の下に座ってボンヤリしていた。
吸血鬼になってから日光を浴びるとヘロヘロになってしまうので、外での体育の授業は見学していた。
(因みに登下校時は誰にも見られないようなスピードで影を縫って走っている)
「なんか格好いいのに病弱な感じがいいんだよね」
「そうかなぁ」
総悟のことを格好いいとか、病弱とか、簡単に思えない自分がいた。
そんな感情を持つよりも私と総悟は距離が近すぎる。
私にとって総悟はもう幼なじみとか友達とか彼氏とかの常識的なカテゴリーの前に捕食者なのだ。うまく表現出来ないが、もう離れられないのだ。運命共同体のような、そんな感じだ。
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