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高杉に告白をされたことを銀八に言うべきか言わざるべきか。
悩んでいる内にあっという間に半月ほどが経ってしまった。

今日は銀八がレンタカーを借りてくれたので二人でドライブをした。

のんびり遠出をして海が見えるカフェでお昼を食べている。

「高杉」
「えっ、、」
「高杉、学校よく来るようになったな」
「えっ、あっ、うん。そ、そうだね」
「何どもってんの?怪しい〜」
「いや、えっとね‥」
「え!?本当になんかあった?」
「その、だから、」
「待って。なんか聞きたくない。別れ話とかオレ聞かないからね!」
「ちがう!ちがう!その、この前、す、好きって‥言われて」
「あぁ!?なにそれ!」
「‥」
「いや、ごめん。名前に言ってもな」
「ご、ごめんなさい」
「謝んなよ。で、別れ話じゃないってことは名前はオレが好きってことでオッケー?」
「う、うん。その言い方はちょっと恥ずかしいけど」
「はー良かった。寿命縮むかと思った」



銀八ははぁ、とため息を吐いて食後のイチゴオレをごくごく飲んだ。

高杉に告白されたからといって、特に今までの生活とは変わらない。
ちょっと高杉からのアピールは重たくはなったけど、高杉は相変わらず高杉で、私は私だ。

高杉の周りには私なんかより綺麗な女の子がたくさんいるし、私には銀ちゃんがいる。

それでいいのだ。





「‥今日銀ちゃんち行きたいな」

「まじでか」




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長夢
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