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ー9話
朝方起きて銀八と朝ごはんを食べた。
温かい紅茶をいれてトーストと目玉焼きとソーセージをつまむ。
「なんかこういうのさ、いいよな」
銀八は紅茶をゆっくり飲みながら、機嫌良く鼻歌を歌った。
昨晩のことについて申し訳なさが残っていたが、銀八の鼻歌でその罪悪感は綺麗に消されていった。
「ねぇ、銀ちゃん」
「なにー?」
「‥ありがとう」
銀八は何も答えずに私の顔を見てヘラリとだけ笑った。
ーー
朝陽を浴びながら家へと帰宅した。
高杉がいたらどうしよう、と思ったが家の前に彼はいなかった。
その代わりにドアにメモが挟んであるのが見える。
ー朝飯食いに来い
そう殴り書きされている。
私の帰りを待つ高杉の顔と、朝見た銀八の笑顔が浮かんだ。
何だか泣きたくなる。
もう銀八にも高杉にも迷惑をかけるのはやめよう。
今私は中途半端で結局二人とも傷つけている。
‥もう、こんなの耐えられない。
メモを回収し、そのまま高杉の部屋の呼び鈴を鳴らした。
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