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ある日局長室に呼び出された。


「せ、潜入捜査ですか」
「あぁ。入隊してばっかりで不安もあるが、隊で一番適任なのが男装君でな‥」
「適任?」
「遊郭に潜入捜査してほしい」
「えっ」
「遊女に変装してほしいんだ。客のふりだとホシに近付くにはどうしても限度があってな」
「ゆ、遊女‥」
「男装君が1番うちで身体も小さいし、顔も可愛らしいからな。それにいざって時の剣の腕もある」
「いつですか?」
「今度の日曜だ。志士達の密会があるとの情報が入ってる。そこに紛れてほしい」
「今度の、日曜」
「危険が伴う。無理なら無理で大丈夫だ。どうだ?」
「やります!」
「反対でさァ」
「え?」
「総悟!お前いつからいたんだ」


初任務にいざ!と勢いよく返事をしたところ、いつの間にか沖田さんが私の横に立って反対をしてきた。



「近藤さん、コイツにぁまだ早ぇ」
「そ、そうか。じゃ総悟やるか?」
「近藤さん‥女装して野郎共に酒を注ぐなんざオレにゃ不向きでさ。山崎に行かせてくだせぇ。あんな薄い顔でも厚化粧すりゃ大丈夫だろィ」
「いやオレ出来ます!近藤さん!」
「お前が決める事じゃねぇ。隊長のオレに決定権があるんでさァ」


沖田さんが低い声を出して私を威嚇した。これ以上新人の私が口出ししても無駄なようだった。




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長夢
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