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「初めまして。今日から三番隊でお世話になります。名字男装です」
「‥‥」


と、いうことで今度は3番隊につくことになった。


「えーっと、何をすれば」
「‥‥」

3番隊隊長、斉藤終
噂通りの寡黙な人。
しかし剣の腕は凄いらしい。是非、一度手合わせしてみたい。

3番隊は隊内の内偵調査をしていると聞いた。


(隊内の内偵調査って、私やばいんじゃないかな‥)


そう緊張しながら横に座った。
斉藤隊長はずっと机に向かっている。


「‥‥zzz」
「あのー」
「‥‥‥zzz」
「zzz」



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「あ、れ‥隊長?」

気づいたらつられて眠っていた。
毛布をかけられている。

斉藤隊長は先に起きたらしく目を覚ました私に気づいてノートを拡げた。


『身体は冷やしちゃダメ』



私は嬉しくなって自分もノートに返事を書いた。

『斉藤隊長といつか手合わせしたいです』

斉藤隊長は返事をすることなく、私の頭を撫でた。


その時扉が開いた。


「え‥」
「3番隊ってここですか?」
「こ、小太郎‥」
「小太郎じゃない阿腐郎だ」



なんだか見知った人が入ってきた。




ーーーー


「名前」
「駄目だよ!その名前で呼んだら‥」

3番隊の部屋を出て物陰で小太郎と話す 。
まさかこんなところで再会するとは思わなかった。
だってここは真選組だ。
そして、こいつは攘夷志士のはず。



「あなたは柱阿腐郎でしょ。私が名前だって、知ってるはずない」
「‥」
「もしあなたが桂小太郎ならここで逮捕するしかないんだけど‥」
「いや、私は柱阿腐郎だ。何も知らない事にしよう」

ここでこの人を小太郎と認めてしまえば私は立場上、小太郎を捕まえないといけなくなってしまう。
お互い知らないふりをするしかない。


「はぁ、もう誰も気づかないとか‥勘弁して欲しい。真選組大丈夫なのかなぁ」
「‥銀時」
「え?」
「銀時という知人がいてな、そいつにここに私の旧友がいると聞いたのだ。外では立場上話せないから潜入した」
「小太郎、相変わらず心配性」
「小太郎じゃない、阿腐郎だ」
「‥あ、そうだった。阿腐郎さん」


小太郎は昔からいつだって私のことになると心配性だ。
私が高杉に剣を習って怪我をした時は、高杉にずっと小言を言っていたし、戦争に出た時は、誰よりも反対してきた。


「昔の男を追ってると聞いて心配でな。まぁ、オレがその娘の顔が見たかっただけだがな」
「昔の男を追ってるって‥その娘、大分あれだね」
「ほんとだな。でも私の大切な娘だ」


小太郎はふっ、と笑って私の肩をポン、と叩いた。

「昔の男、か‥」

高杉のことをそう言うのは
なんだかしっくりくるような、こないような、何とも言えない気持ちになった。



つづく


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