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ー15話


沖田さんの部屋に帰って沖田さんはどかっと座った。
机に頬杖をつき、「さっ、始めなせぇ」と急かしてくる。


「あ、の‥どこから?言えば?」
「旦那との関係はなんなんでィ」
「だから旧友ですってば‥」


正直なところ銀時との関係を言葉にするのは難しい。
昔から彼はいつも高杉と私を心配していた。高杉を失ってぼろぼろの私を救ってくれたのも銀時だ。

高杉と別れた夜に塞ぎ込んでいた私の心のドアを蹴破り、「高杉なんかに操立ててんじゃねぇよ‥悪役はオレが請け負うから、お前は襲われたとでも思って身ィ預けとけよ」と言った。
あの夜、銀時が半ば無理やりにああやってくれてなかったら、1人で腹でも切ってたかもしれない。
高杉以外にもこうやって自分を心配してくれる人がいるんだ、って銀時の体温に気付かされたのだ。


だから男女の仲があったといえば、それはまぁそうなのだが、あの夜限定の話であり、今はお互い踏ん張って生きていこうぜ、的なそんな仲なのだ。


「あの、沖田さん。真選組に入った理由は話すと長いです」
「いいぜィ、お前入隊する前にも履歴書送ってきたろ。女で」
「えっ」
「やっぱあれ、お前だよなァ、珍しく女が送ってきたんで何となく覚えてまさ」
「‥‥」
「何で男装してまで入隊したかったんでさ」
「1人、どうしても止めたいやつがいます」



こうして私は高杉のことを話した。
話すのが下手な私の話を沖田さんは真剣に聞いてくれた。




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