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ー16話
「沖田さん、幹部会議が‥」
襖を開けられる音で目が覚めた。
「え、男装君‥」
「あれ、山崎さん」
寝ぼけ眼に山崎さんが映る。
山崎さんは目が合うとみるみる顔を赤らめた。
「な、何で沖田さんと‥」
口をパクパクとさせている。
私の隣には沖田さんがぐーすか眠っていた。そういえば昨日沖田さんの部屋でそのまま一緒に眠っていた。
あちゃー‥とため息をついたところで沖田さんが目を覚ます。
「ん、‥うるせぇな」
沖田さんを目を擦り、私を見るなり状況を理解したようだ。
「山崎‥人の部屋に勝手に入ってくるんじゃねぇや」
普段私の部屋にずかずかと入ってくる人が言う台詞ではない。
「っ沖田さん、緊急の幹部会議です。早く準備して来てください」
山崎さんは気まずそうにそう言って出ていった。
「はぁ、やってらんねぇや」
沖田さんはそう言って私の頬をむにっとつねった。
「八つ当たりしないでくだひゃい」
そのまま私の鼻をがぶりと噛んだ。
「っ‥」
「嗚呼イライラしていけねぇや」
私が唖然としてる間に沖田さんは寝巻きのまま部屋を出ていった。
「‥え、鼻、痛っ‥」
ひとりポツンと部屋に取り残され呟くしかなかった。
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とりあえず着替えて朝ごはんを食べに食堂へ向かうと案の定山崎さんから先ほどの事について謝られた。
「さっきは突然ごめんね‥その、オレ‥みんな黙ってるからね」
「いや、変な勘違いしないでください」
「いやいや、もうアレ明らかに情事後だったよね」
「いやいやいや、そんなわけあるはずないでしょ」
山崎さんは半信半疑のように私を見る。
「流石にないですよ‥上司とそんな関係になるのは‥」
はぁとうつ向いて言うと山崎さんはしばらく黙って私 を見た。
「そんな悲しい顔で言われても説得力ないよ、男装君」
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