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―2話
ここに来て1週間が経った。
小さいと隊士達にからかわれる事はあったが、女とバレる事はなくここの生活にも何とか慣れてきた。
ただし思い描いていた生活とは色々違う事が多かった。
「おい男装、茶ァ入れろ」
「嫌です。今この書類まとめてるんで」
「上司の言うことは聞け」
私は沖田さんのパシリになっていた。
「馬鹿野郎。ぬるいでィ」
「えーそうですか?」
「オレぁ熱々が好きなんでさ。覚えとけ」
お茶を入れるために真選組に入った訳じゃないんだけどなぁ、そう思いつついつも気づけば沖田さんのペースにのせられていた。
「午後からは一緒に散歩な」
「巡回ですよね」
「巡回という名の散歩ですぜ」
その後の巡回は公園でブランコしたり甘味屋に寄ったりと本当に散歩みたいなものだった。
本当に気ままな人の部下になってしまった。
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「男装これ土方さんの飯に入れてきてくだせぇ」
「え、これ超劇薬って書いてありますけど…」
「早く。ヤツが来る。今しかねぇでさ!」
「いやオレ犯罪者になっちゃいますよ!」
「お願いしまさ。やってくれるならオレ…」
「え?え?」
「チューしてやりまさ」
「ちょ、待って!待って」
どんどん近づく沖田さんの綺麗な顔に思わず目を瞑る。
ピピピピピピ……
目覚ましが鳴りはっと目が覚めた。
(今の…夢か……)
変にリアルな夢を見てしまった。
早朝に起きて伸びをする。
布団を片付けてサラシを巻く。
これが男装の日課だった。
眠い目を擦りながらクルクルと胸にサラシを巻く。
「はー苦しい」
「何がですかィ?」
「いや、これ…ん?」
目の前に沖田さんが立っていた。
(あれ、まだ夢?)
「おはようございまさ」
え、まじ?これMAJI?
「ひゃーーー!!」
何故私の部屋にいる、パワハラ上司。
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