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20話


次の満月まであと1週間。
私には高杉と一緒に行く以外の選択肢がなかった。

正直に高杉達が攻めてくると言ったら、多分皆は剣を取るだろう。
しかし向こうには春雨もついている。
いくらこちらが立ち向かったところで兵力の差は考えきれないほどだった。



「おぅ名前茶入れてくだせェ」
「‥沖田さん」
「オメェ目の下クマヤバいぜィ」
「え?クマ?どこですか?」
「いや目の下だって」
「沖田さん動物園に行った夢でも見てるんじゃないですか?」
「夢見てんのはテメェの方でさ」
「沖田さん‥」
「なんでィ、調子悪いんかィ」
「なんでもないです。ちょっと最近寝つき悪くて」

沖田さんといるのもあと少し。
考えると涙が出そうで、私は色々なことを考えるのをやめた。


沖田さんは「ふーん」と私の目をじーっと見てくる。
そのままどんどん近付き唇が触れた。


「ん、」
「一緒に寝てやろうかィ」
「だ、大丈夫です、んん」


沖田さんとのキス…
もう最後かもしれないなぁ

そう思いながらも無理していつも通り笑った。


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