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ー22話
「一緒に寝るのはやだ」
「ベッドが1つしかねぇんだから仕方あるめーよ」
「絶対にやだ。床で寝た方がマシ」
高杉の部屋にはベッドが1つしかない。
夜ベッドに横たわり、こっちに来いよと誘う高杉の手を払った。
嫌がる私を見て高杉は楽しそうにニヤニヤと笑っている。
「笑ってないでよ!」
「いや、だからオメェ今さら純情ぶって馬鹿じゃねぇか。オレぁお前の身体、飽きるほど知ってるぜ」
「触んないでってば!」
昔みたいにこんな風にまた言い合いをするなんて、どうも調子が狂って困る。
私は脅されてこの船に乗ったのに、どうしても大切だった頃の高杉がちらつく。
「何もしねーよ」
「そのセリフに何度騙されたか!絶対ウソだ!」
「‥お前は、変わらねぇな」
高杉はそう言って何故か少し泣きそうな笑顔を向けた。
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長夢
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