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「‥高杉は変わった」
「オレぁ昔も今も壊してぇもんは壊す。それだけだ」
「今の高杉は、間違ってるよ。国を変えるには別の方法だってある」
「ハッ、真選組になるとかか?」
「ちがう!真選組に入ったのは‥高杉を、止めたかったから‥」
「そんなオレに会いたかったのかよ」
「‥会いたかったよ」
刀に手を伸ばす。
「私が殺してあげるよ」
刀を向けたが、高杉はベッドの上で表情を変えないままじっとこちらを見た。
「ハナミズキだなァ、その鍔の花」
「え?」
怯んだ一瞬の隙をつかれ、高杉は私の腕を掴みベッドへと押し倒した。
刀は奪われ遠くへと放り投げられてしまう。
「お前がオレに刀を向けるのは10年早ぇよ」
「っ」
「知ってるかよ、ハナミズキの花言葉」
高杉はそう言って私の耳を甘噛みした。
「っひゃっ」
「教えてやるよ」
耳元で高杉にハナミズキの花言葉を言われた瞬間、涙がはらはらと溢れ出る。
「‥え」
高杉は泣き出す私を笑いもしなければ、咎めもしなかった。
着物の裾で不器用そうに涙を拭う。
それでも止まらぬ私の涙に口付けを落とし、きゅう、と抱き締めた。
やめてほしい 。
こんな時に限って優しくしてくるのは。
本当に、やめてほしい。
どんな気持ちになればいいのか、分からない。
「沖田さん‥沖田さん‥」
沖田さんの名前を高杉の胸の中で叫ぶ。
会いたい、沖田さん。
高杉はただ黙って優しいキスを繰り返しながらゆっくりと私の服を脱がしていった。
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