あついあつい夏(黒羽)
「あつい。」
「それ言うな。」
「だって暑いんだもん。」
「言えば余計に暑くなんだろ?」
「知らないよそれは快斗の勝手な解釈じゃん。」
「一般的意見だ。」
「嘘だね〜あー暑い暑い暑いー。」
「その口塞いでやろうか?」
クーラーが壊れた。業者さんに今すぐ来てほしいところだけど、この時期のメーカーさんは忙しいらしく最短でも明日になると言われ私は暑い部屋でこの恋人である黒羽快斗と過ごしているわけだけど、正直地獄すぎる。
「ねえ快斗〜。」
「あんだよ。」
「アイス食べたい。」
「さっきのでラストって言ってなかった?」
「うん。」
「…俺に買いに行けって?」
「それかほら、手品でポンッと出してよ。」
「無茶言うな。あーもう、涼しいところ行こうぜ。ここいたらまじで煮立っちまうよ。」
「んー…涼しいところって?」
「んー…カラオケとか?」
「やだ臭いし。」
「じゃあ映画館?」
「2時間だけの涼しさなんて逆に地獄よ。」
「じゃあどこだっつーの!否定ばっかでお前も案出せよ!」
「んー…快斗の家。」
「却下。」
「え〜。」
「今日親いるから無理。」
「むう…。工藤くんの家。」
「ハア?」
「ついでに借りた本返したいし。」
「…あいつに会ってるとか聞いてないんだけど。」
「今言ったぁ。」
そう言うと快斗が私の上に覆いかぶさってきた。風が遮断さるし快斗の熱で更に暑い。
「二人っきりで会ったりすんなよ。」
「暑いよ快斗ぉ。」
「わかった?」
「ん〜わかったから離れて。」
「…みのり、汗掻いてる。」
そのままペロッと首筋を舐められ、私は予想外の行動に体がビクッと反応する。それに良くしたのか、快斗はするりと服の中に手を入れてきた。
「ねえ、やだ。暑い。」
「いいじゃん。」
「やあぁ、」
「もっと暑くなろ。」
「っひゃ、ぁんっ」
部屋に流れる微かな風と、外から聞こえる蝉の鳴き声。そしてバカみたいに汗を掻きながら身体を擦りあう私たちは、この後お風呂に入ってクーラーの効いたホテルに行くのであった。