「お兄ちゃんっ…あれ、どうしたの?」
「ご飯、とても美味しかった。ごちそうさま。」
「お酒は…?」
「長居するわけにもいかないしお暇するよ。」
「やだよ!まだまだ話したりないよ!」
私はお兄ちゃんの腕を掴むと、お兄ちゃんは少し困ったような顔をした。大切なことを、まだ伝えてない。
「お兄ちゃん、これだけ聞いて?」
「何だ?」
「私、お兄ちゃんとこうしてまた再会することができて、本当に本当に嬉しい。ありがとう。」
「…ああ、でもそれは降谷さんに、」
「そう。全部ね、降谷さんのおかげ。」
私はそういって振り返ると降谷さんが目を真ん丸として私を見た。
「最初は胡散臭いイケメンだし嫌だなあって思ってたんだけど、お兄ちゃんとの繋がりをまた作ってくれたのは間違いなくこの人のおかげ。こんな人が、今の私の大切で世界で0番目に好きな人です。」
「……。」
「……。」
「ってお兄ちゃんに紹介したかったんだけど、あ、あれ…何でそんな2人とも固まってるの?」
「……風見。」
「はい。」
「お前の妹は、俺がもらっていいか。」
「…正直言うと少し悔しいですが、もうみのりには降谷さんでないと難しそうなので、ぜひお願い致します。」
「へ?」
「だそうだ。兄からのお墨付きももらったらもう言うことないな。」
「え?え?」
「これからもお前を離すつもりはない。だからこれからもずっとお前はここにいてくれ。」
ぽかんとかなりアホ面をしてしまっていたかもしれない。でもその言葉を理解した後、私は直ぐに降谷さんに飛びついた。
「これからはここであなたの帰りを待ちますね。」
「ああ。」
お兄ちゃんの微かな笑い声、降谷さんの胸の鼓動。ここに私がいるという事実。
こんな日々が、これからもずっと続きますように。
「あ、お兄ちゃん?もう私、おにいちゃんのこと探すの嫌だからね!」
「え、あ、ああ。」
「でもその時が来たら降谷さん、またお兄ちゃんをさがしてくださいっ」
「精々俺に見つからないように隠れるんだな。」
「…(無理だ。)」
end.