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目が覚めたら酷い頭痛が襲い、久しぶりに二日酔いを感じるほど飲んでしまったことを感じた。

「ここ…どこ…?」

私は辺りを見渡し、ご丁寧に置かれた私のジャケットとバックの横にメモ書きがあったのを見つけた。

「酔っ払いのみのりさんは今新宿駅より徒歩3分のホテルにいます…起きたら冷蔵庫にあるものを飲んでくださいって…。」

冷蔵庫を確認するとトマトジュースと水があって、よく見るとテーブルにはご丁寧に薬も置いてあった。そうだ、私昨日安室さんと飲んでて…。

「…思い出せない。」

何かあったんだろうか。というかホテルまで移動してくれたのも恐らく安室さんだ。私はやってしまったと頭を抱え、入っていたトマトジュースを飲み干す。

多分衣服は乱れてないし、そういうことはしてないはず。でも何か余計なこととか言ってないか心配になり、私は直ぐに携帯を取り出し安室さんの連絡先を開いた。

『おはようございます。体調は大丈夫ですか?』
「…おはようございます。すみません、昨日はご迷惑をお掛けしてしまって…。」
『いえいえ。したたか楽しそうなみのりさんが見れてよかったです。』
「…私、変なこと言ってなかったですか?」
『変なこと、とは?』
「あ、いえ…私酔うと記憶なくしちゃうので、昨日何があったとか覚えてなくて…。」
『そうだったんですね。』

そうだったんですね、って知ってるくせに。何度も零には怒られた。人前で絶対に飲みすぎるなと。あの人は私が記憶をなくすことも知ってるはずなのに、昨日は止めてくれなかった。

何か言ってしまったかもしれないのに、覚えていない自分が腹立たしい気持ちとどこか覚えていないことに安心している。

『特に格別変なことは言ってませんよ。』
「…そうですか。よかったです。」
『では私はこれから仕事があるので。みのりさんも気を付けてお帰りくださいね。』
「あ、安室さん、このお詫びはまたさせてください。」
『…はい。楽しみにしてますね。』

電話を切ってまたベッドに俯せる。

公務員と言っているのに土曜日まで仕事なんて、やっぱり警察官にでもなったのかな。あの頃も正義がなんだ、日本がなんだと夢を語られたことを思い出す。

「そんな姿が好きだったんだよなあ…。」

私から彼を奪ったのは警察という組織なのに、それを語る彼が好きだったんだから人間矛盾だらけだ。それは今の自分にもよく疑えて、私はあんなにも忘れたと思い込んでいた降谷零のことを今はこんなにも考え、恋焦がれていた。

こんなはずじゃなかったのに、どこかこうなることを望んでいた自分がいた。