上司の護衛を任されました
「降谷さんがストーカーにあってるう!?」
そんな話を聞いたのは昨日のこと。風見さんからそのように降谷さんから報告を受けたが、恐らく心配はないようだと言われたことを私も聞きびっくり仰天である。そ、そりゃ確かに降谷さんって綺麗な顔してるし、男も女も魅了するパーフェクトフェイスかもしれないけど、中身はゴリラで変態なのに!?みんな騙されてる!
「一応護衛に回ってくれるか?念のためだ。」
「構いませんが、私が降谷さんの護衛って心許なくないですか?」
「俺が行きたい気持ちもあるんだが、少し作業が立て込んでてな。何かあれば出動できるようにしておくから頼む。」
「了解です。」
「あ、あと江戸川コナンくんには気を付けろ。」
「でたコナンくん。公安部でもう有名人じゃないですか。」
「下手に顔割れると厄介だからなるべく見つからないように。」
「私も会ってみたいのになあ。」
「…ダメだからな。」
「はあい。」
というわけで今日から降谷さん、いや安室さんの護衛の任務を遂行することになったわけだけど。驚くほどにあの少年、コナンくんが降谷さんのことを気に掛けているようだった。これだったら私の出番ないんじゃないか?
私は慎重に遠くから降谷さんが見れる範囲内で行動をしていたけど、それにしたって安室さんは降谷さんと大違いだなあ。少し面白くなってしまう。
「ああやってれば女性にもモテるだろうし難なく結婚もできただろうなあ。」
勿体ないなあと思いつつ安室さんの行動を見ていると明らかに安室さんを追いかけている男性がいた。あれか、と思いつつもあの程度ならきっと降谷さんなら大丈夫と思い遠くから本当に見ているだけでいたら、なんと降谷さんの後を更に小学生たちが追いかけっこしているのを見て思わず吹き出しそうになった。
そしてあの先頭に立って走ってるのは江戸川コナンくんだ。彼らも気になったけど安室さんが電話を出ると急に反対方向に向かうものだからその後を追った。え、犯人そっちのけだけどいいの!?と思っていたら降谷さんから連絡が入った。
「もしもし!?」
『辻川、一応彼らが無事かどうかちゃんと見ててくれ。』
「あ、はい。降谷さんはこれ以上のストーカーっていないんですよね?」
『ああ。彼が犯人さ。』
「了解です。とりあえず様子見てやばそうだったら入ります。」
『頼む。』
その後少年たちを追ったけど、どうやら犯人を見失ったようでまたポアロに戻ろうとしていた。よかった〜と思ったのもつかの間、凄い勢いでコナンくんがこちらを振り返ってきたから思わず私は壁に隠れた。こ、こえーなんだあの子!
「コナン君?」
「いや…なんでもない。」
「おいコナン行こうぜ〜。」
「またポアロに犯人がいるかもしれませんよ!」
「ああ。(誰かに見られていたような…。)」
何とかコナンくん回避をして、私はポアロを遠くから確認できる場所に再びついた。するとなぜか犯人と安室さんが突然一緒にサンドウィッチを作り始めていて、脳内変換が追いつかなかったけど先ほど追いかけた先にパン屋さんがあったからそこの店主か何かなんだろう。とりあえず変な事件とかにならずよかった。
どちらかというとその後の電話をしていた降谷さんの表情の方が気になる。組織からの連絡だったのかな、完全に表情がバーボンそのものだ。一度電話が切れると、再び耳に携帯をあてていたのを確認すると私の携帯が震えた。今度はこっちか。
「はい?」
『ご苦労。』
「…もしかして全部分かってたんじゃないですか?」
『何のことだろう?』
「もう…。てかなんすかコナンくん。まじで怖いです。」
『はは、だろう?でも君はどこでぼろを出すか分からないから会わせられないな。』
「失礼な!いつか会いたいです。」
『ふ、君にそんな風に言ってもらえるコナンくんが羨ましいよ。』
「何言ってんですか。じゃあ私はこれで失礼しますね。この件の報告書は風見さんに提出しておきます。」
『ああ、任せた。』
さーって、帰って報告書作成するかなあ。