はじめてのデート
遠征から早1週間。=私と影山さんがお付き合いを初めて1週間となるわけだけど、このことは約束した通りもちろん誰にも言ってはいないため、そこまで普段と関係性が大幅に変わることはなかった。ただもちろん変化が0%、というわけでもない。
【今日宮さんと喋ってるとき頭触られてた】
【俺だってしたことないのに】
【及川さんにだけは言いたい】
【お前のこと可愛いって言ってくるのむかつく】
【俺の彼女なのに】
案外影山さんは嫉妬深い。バレーボールと同じで好きになったものに対しての執着は深いのかもしれない。だからよくこうやって今日嫉妬したことについてよく連絡が来る。とはいえ私の方で対処できる問題でもないから【ごめんね、気を付けるね】とか【言ったら関係解消だよ、言わなくても影山さんの彼女は私だよ】と声をかけることしか出来ない。
でも嫉妬してくれてる影山さんは何だかとても、可愛く思えた。
【明日のオフ何してる?】
【明日は特に予定もないのでゆっくりしてようかと思ってます。】
【一緒に出掛けたい】
「初デート……かあ。」
とはいえ身長が190cm近くある影山さんは街中を歩くと非常に目立つ。しかもメディアで多く取り上げられている彼の顔は既に世界認知だ。そんな人と昼間から2人でデートなんかしたら週刊誌に撮られるに違いない。下手したら解雇だ。
だけど私だってデートをしたくないわけではない。だって久しぶりの恋愛で、久しぶりの彼氏。それにこんなに私に好きだと、嫉妬をしてくれる人はこれまでいなかった。だから少し嬉しくて浮かれてもいた。
【夜に食事でもどうですか?】
【昼間は?】
【少しやることあるので】
【夜に】
【スタンプを送信しました】
【わかった】
【お店予約してしまっていいですか?】
【直接お店で待ち合わせしましょう。影山さん、出かけるときはマスクか帽子してくださいね】
【おう】
【一緒に行けばよくね?】
【見つかりたくないので、念のためです。】
【明日、楽しみにしてますね。】
【わかった】
【スタンプが送信されました】
「げ…洋服、全然ない………」
明日の昼間には洋服を買いに行くというやることが本当に出来てしまったなあ、と思いつつパックもしてウキウキとした気持ちでベッドに入った。
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