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影山くんが合宿に行ってしまった。こんなに広い家に1人はやっぱり寂しいなあ。今日は休日だったので家の掃除をし始めた。

布団を干そうと寝室に入ると影山くんの匂いでいっぱいになる。ああどうしよう、もう恋しい。

前までどちらかというと好きという気持ちを制限しようと思っていたんだけど、そのリミッターを外すと自分の気持ちが追いつかないくらいに影山くんにどんどん落ちていくのを感じた。

布団に包まるとまるで影山くんに抱きしめられているみたいに感じて、幸せな気持ちになった。始まったばかりなのに、1週間は長いなあ。




「みのり!こっちこっち!」
「えっちゃん久しぶり!お待たせしてごめんね!」
「いいえ〜カフェでもいこっか!」
「うん!」

同窓会以降、月1くらいでえっちゃんと会うようになった。東京に来ている唯一の宮城の友達だから嬉しい。

わたしたちはオシャレなカフェに行って、会社の人の話とかいろいろ話した。

「えーでもみのり本当にここ最近で雰囲気変わったよねえ。」
「え、そうかな…?」
「彼氏、できたでしょ。そういう話も教えてよ。」
「えええ…!」

でもえっちゃんなら、影山くんのこと知ってるし言ってもいいのかな。そう思い、私は思い切って言う決意をした。

「実は、影山くんと今お付き合いしていて…。」
「あ、やっぱり?」
「え?」
「ほら結構前にさ、影山呼んでみのりが逃げてってときあったじゃない?その時、影山からみのりのことが好きでって話聞いてたから。まあ先月のスクープにはびっくりしたけど、絶対誤報だろうなあとは思ってたから、そっか。影山の片思いは実ったんだね。」
「…えっと、うん。今は、同棲してます。」
「同棲!?え、まっていつから付き合ってるの!?」
「まだ半年くらい、かな。」
「その間ずっと私には内緒にしてたってことか。」
「…ごめんなさい。」
「ふふ、嘘嘘。そりゃ影山があんだけ目立つような感じだと言いずらいもんね。でも言ってくれてありがとう。」
「…えっちゃん、」
「でもまって同棲は早くない!?何で!?」
「あ、えっと…元々別れ話をしてたんだけど、何故か影山くんがじゃあ結婚してくれって、」
「結婚!?」
「…声でかいよ、えっちゃん。」
「ごめんこめん。え、それで?」
「えっと…でも急に結婚は無理だし、そもそもそれまで少しぎくしゃくしてたのに、それでも影山くんが諦めないでいてくれて、とりあえず同棲からという形で収まりまして。…昨日から、一緒に住んでるの。」
「わー住みたてほやほやじゃん。え、影山の家にいるの?」
「うんっ。」
「でも影山も凄いわ。そこまでしてみのりのこと離したくなかったってことなんだもんね〜愛されてるね。」
「…何でこんなにわたしなんかのことっていっつも思うんだけど、でも影山くんが好きって言ってくれるからどうでもよくなって。今は幸せだよ。」
「そっか〜何かよかったね。多分うちのクラスの皆祝福すると思う。」
「え!?な、なんでみんなそんなこと、」
「影山、結構色んな人に辻川のこと好きだから連絡先教えてくれって言ったらしいよ?」
「…もうわたしクラス会行けない。」

その後もえっちゃんに沢山影山くんとのことを聞かれた。話しているとどんどん影山くんに会いたくなってきた。