この後俺は暴露する
「それでは本日のゲスト、プロバレーボール選手の日向翔陽さんです!」
「しゃす、お願いします!」
「いやぁ日向さん、本当に爽やか!日向さんの人気は老若男女問わず多くの方から愛されると聞いています、でもこうしてその笑顔を向けられると本当にこちらも元気もらっちゃいますね〜!」
「いやぁ、そんな風に言ってもらえて嬉しいです!あとはバレーでも頑張りたいと思います!」
「そんな日向さんのお話を本日たんまり聞いていきたいと思いますので短い時間にはなりますがよろしくお願いします!」
「はい!」
幸か不幸か来週の週刊誌発売の前に収録の仕事があった。きっとこの人たちは俺が来週の週刊誌の発売が出たらこんな風に対応してくれないんだろうなと思うと少しだけ嫌になるけどそれが世間体というものなんだろう。
自分の生い立ちや高校の時の話、いろんなことを聞かれた。なるべく真剣に話をした。だけどこの後俺は暴露する、世間を賑わすことになろうとも。
「それでは日向さんのことをまだまだ知りたいと言う視聴者の皆さんからも事前にアンケートを取ってますのでそちらにご回答をお願い出来ますでしょうか?」
「あの、少しだけいいですか?」
「?はい、なんでしょう?」
「俺、今付き合ってる人がいるんですけど」
「え!!!?」
そこにいるスタッフさんたちがざわつくのを肌で感じる。本当にうちのスタッフがいなくてよかったと思う、のとごめんと少し思う。
「俺がずっと片想いしてて、最近ようやく付き合えたんですよ」
「へ、へぇ〜すごいビックニュースですね!」
「そうでしょうか?まあ僕の恋愛の話なんて皆さん興味ないとは思うんですけどね、実は浮かれてこの間水族館デートに行ったんですよ。そしたら見事に文春にすっぱ抜かれちゃって!それが来週出るんですけど自分の口から言う必要もないとは思ったんですけど人の口から言われる方がなんかカッコ悪いなと思ったのでこの場をお借りしちゃいました、すみません」
「いえいえ、そういうことだったんですね〜でもファンの方もその方が嬉しいんじゃないですかね?」
「僕は彼女がいてもいなくても片思いでも両思いでもバレーボールに対する気持ちやコンディションが変わることはありません。スポーツ選手は結果を残すことが全てです。そこは皆さんのことを裏切らないとお約束します」
「……素敵です、皆さん応援してくれると思います!」
「ありがとうございます。後ひとつ、その彼女についてなんですけど普通の人には理解されづらい仕事をしています。具体的に今この瞬間言っていいのか分からないので避けるんですが皆さんのことをきっと驚かせてしまうと思います。ただ仕事なんです、皆さんと一緒にです。僕は立派な仕事だと思ってますし、特別変なことをしてると思いません。それにその業界の人たちも真剣に仕事をしています、だからどうか変なことをしていると好奇の目で見ることはやめてください。あと彼女と付き合ってる僕を否定するのは構いません、でも僕は彼女のことが本当に大好きなんです。皆さんも大好きな恋人と一緒に遊んだりしたいですよね、僕もです。だから…どうか僕と彼女を普通を認めてくれると嬉しいです」
頭を下げると自然とスタジオから拍手が生まれた。これで社長に怒られてももう仕方ない、チームを出ていけと言われたらまたブラジルからやり直せばいい。
それくらいバレーと同じくらいみのりのことも真剣だった。