「あ、か、影山くん、おはようっ」
「…辻川さんか。っす。」
「影山くん、本当に烏野にいたんだね…何だか夢みたい。」
「…あんたのそういうリアクションには何て答えればいいかわかんねえ。」
「あ、ごめんね。気持ち悪いよね。」
「そんなんじゃねえけど、もっと普通にしてほしい。」
「…私にとっては普通なんだけどなあ。」
まずこうやって影山くんと話してるのが、奇跡に近いところある。本当にあのまま終わらないでよかったって思う。
「また、バレー見に行ってもいい?」
「いやだって言っても来るんだろ?」
「うっ…影山くんのバレーが、好きだから…。」
「おま、…よくそういうこと恥じらいなく言えるよな。こっちが恥ずかしいっての。」
影山くんは口元を手で隠し、心なしか頬も赤い気がした。そっか、こういうことを言うのは恥ずかしいんだ。こういう影山くんを見るのは新鮮で、今のこの状況に少しドキドキしてしまった。
「あ、じゃ、じゃあわたしあっちだから。」
「…おう。」
「影山くん、ありがとう。」
「っ…あーうん。」
どうしよう、何だろう。今までバレーをしていない影山くんに対してこんな胸が高鳴るようなこと無かったのに、今は苦しくてどうにかなってしまいそう。
私はいつもより早歩きをして教室へと戻った。あやちゃんに何か顔赤いけど大丈夫?と心配されたけど、これは気のせいと自分に言い聞かせた。
これが、恋だなんて。