「影山〜!」
「何すか?」
「お前みのりの病院行ったことあるか?」
「…ないっすけど、」
突然菅原さんに辻川さんのことを聞かれたことにびっくりした。まあ既に菅原さんには俺たちのことは言っていたけど、詳しい病気のことについては聞いたことがなかった。ましてや病院なども俺は知らなかった。
「あいつ今入院していること、聞いてる?」
「…なんすか、それ。」
「あー…やっぱ言ってないか。明日休みだろ?行ってやってよ。多分喜ぶから。」
「…どこか教えてもらってもいいっすか。」
「おう。じゃあ地図とかラインで送っとくな〜。」
「あざっす。」
先ほど辻川さんにラインをしたとき用事があると言われたが、多分嘘な気がした。とりあえず明日は病院に行ってみようと思った。
翌日。
「ここ、か?」
ここら辺じゃ1番大きい病院だった。俺は周りをキョロキョロと見渡して、お見舞いの受付をし病室まで行った。そこのネームプレートに辻川さんの名前があっった。
一応ノックをしてみるが、応答はなく、俺は恐る恐る扉を開いた。
そこにいたのは、眠っている辻川さんの姿だった。腕には細いチューブが繋がれていて、腕も顔も真っ白でまるで人形のようだった。俺は辻川さんの前に座って手を握ると、それは温かくてひどく安心した。
どれだけ彼女が悪い病気なのかは知らない。きっと俺に好きだと言いたくなかったのはこのせいだったに違いない。つまりそういうことだ、頭の悪い俺にだってその意味はわかっていた。
「辻川さん、早く、起きてくれ。」
酷く不安なこの心を安心させてくれ。