「あ、ありがとう。」
「気が済んだか?」
「はい。」
散々影山の胸で大泣きし、泣きながらインハイには行けなかったこと、相手チームの人に言われたことなど全部言った。そしたらすごいすっきりして、一気にこの状況が恥ずかしくなってきた。
ゆっくりと影山から離れておずおずと顔を見ると、今まで感じたことないくらい影山がかっこよく見えて仕方なかった。
「どうした?」
「あ、ううんなんでもない。」
「お前目真っ赤。」
「えっ?」
影山は私の両頬を手で覆い、顔をぐっと近づけてきた。私は一歩後退り、思わず赤面してしまった。
「っちか、い!」
「わ、わるい…そんなつもりなかったんだけど、あの、」
「っ…、」
「……辻川。」
頬に添えていた右手が頭に、左手はそのままで影山の真剣な眼差しが目に映った。あ、これはきっとあれだ。そう思って私はゆっくりと目を閉じた。その後すぐに影山の唇の感触がした。あったかくて、柔らかかった。
「…っか、げやま 」
「もう1回、してもいいか?」
「え、」
「もう1かい、」
「っ…、」
さっきより長く、影山と私は唇を重ねた。試合に負けてぼろぼろだった心を、影山が埋めてくれた。
「影山がいて、よかった、」
「、急になん」
「ありがとう。」
「〜〜俺は別に、」
「影山は、勝ってよね。」
「…当たり前だ。」
きっと君ならやってくれる。そんな気がした。