試合終了
影山さんスタメンでの試合は無事1軍チームが勝利に収め、計3試合はすべて黒星発信。1日目の親善試合は終了した。
体育館を移動の際、その試合を見に来ていた多くのファンの方に見守られながらも皆様さすがに慣れているのか完璧なファンサービスをこなして一同社用バスに乗りホテルへと向かった。私は着くや否や、受付で入室手続きを済ませるともともと分けてあった部屋割りの通り鍵を渡すことに。…そこで絶対に突っ込みを受けるであろう部屋の主からちょっとみのりちゃんどういうこと!?と抗議が入った。
「及川さん……、」
「俺と飛雄が同室って嫌がらせにしか見えないんだけど!」
「これはあの、」
「これは俺の提案だ。こうでもしないとお前は今日の試合見てどう思ったか影山に言ってくれないだろ?」
「……例え部屋が同じでも言うつもりないですよ。」
「そんなに余裕ない?」
キャプテンの安田さんにそう煽られると及川さんは明らかにカチンときた様子でふう、と息を吐いた。否、その間の影山さんは自分のことを話されてるのにまるで他人事のように西谷さんと話をしていた。
「今回は安田さんの煽りに乗りますけど!でも俺はアドバイスとかは絶対しないですよ。こっちは余裕、ないんで。」
「ふ、いいね。じゃあ部屋割りはこのままで頼むよ。」
「その代わり飛雄のいびきがあまりにうるさかったりしたら俺真っ先にみのりちゃんの部屋行くからね!そこで寝るから!」
「えええ!」
「異論は認めない!」
「及川……彼女に言いつけるぞ……」
「それはそれ、これはこれですよ!」
本当に及川さんって…と思いつい安田さんと顔を合わせてため息をついた私は困りながらもゆっくり頷く、頷くしかない。
「じゃあ、頼むよ。」
「皆さん、お夕食は大部屋にて18:30よりバイキングになっています!それまでに各々準備などしてください!一度解散します!」
じゃあまたね、と及川さんは私の頭をまたポンと撫でエレベーターに乗って行った。鍵は1つしかないから影山さんと一緒に行ってほしかったのになあ、と思いつつ私は最後までロビーで待機した。
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