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来たる10月31日。
いつもならまだ寝ている時間に目が覚めたのはこれから起こる抗争へのアドレナリンが高まってるせいか。俺はベッドから身体を起こすと同じ部屋でに布団を広げて寝ているみのりがまだ無防備に寝顔を晒している。
正直この喧嘩で俺はここに戻ってこれるかわかんない。とにかくマイキーをぶっ殺さなきゃ始まらねえし終われねえんだ。でもそれはつまり見つかればムショに入ることになる。それに逃げるにしたってここに戻ってきたらこいつに迷惑をかける事になる。現に未成年の自分がここにいること自体本当はいけないのだとみのりは言っていた。

「………何名残惜しくなってんだ、俺」
 

ただの便利な女ーーーーそのはずだった。でもみのりはいつだって優しくて俺のやりたいこと、好きなことの大半を自由にやらせてくれた。これまでの女とは違う、こんな寝顔を見て頭を撫でたくなったりしたことない。頭を撫でて身動きをしながらも幸せそうに眠る女にキスしたいと思ったこともない。手を出さないと言ったのにこんなにも俺は…、

「ダメだろ、……ダメだ」




静かに立ち上がり部屋から出た。
マイキーを殺すこともみのりとこのままずっと一緒にいること、どちらも出来ればいいだなんてこれは我儘なんだろう。ダメだ、俺は今の生温いこの生活を捨ててでもやらなきゃいけないことがある。

まだ早い朝の時間。俺は身支度をして柄にもなく紙に文書をしたため預かっていた合鍵をポストに入れて家を出た。





みのりのことは忘れる、俺はあいつを、マイキーをやるんだ。