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認めたくないようにしていたその気持ちを認めてしまえば簡単で、私の答えはもうひとつだった。
「……わたしも、爆豪くんがすき。…すきです」
「…まじか」
「…まじです」
「何でだよ…、普通に一歩間違えれば強姦者じゃねえか」
「そ、そんなことない!あれは合意の上だし、わたしもその、…爆豪くんと、すること自体は、嫌いじゃなかったし……」
「………とことんさっきの言葉信じられなくなんな」
「…わたしだって、びっくりしてる。だけど、やさしいんだよね、爆豪くん。もしかして愛があるんじゃないかって、勘違いしてしまいそうになるくらい…本当にやさしくて。不本意ながら、乱暴に扱われた時の方が私はこれが役割何だって安心できた。だけど無茶な抱き方した日の翌日、親子丼つくるんだもん。…それはずるいよ」
「……そうかよ」
爆豪くんは私の髪を撫で、頬を撫でる。その行為に慣れてない私は直ぐに顔に出てしまって恥ずかしい。口元を隠す腕も掴まれ、情けない顔が丸見えだ。
「……明日、行くな」
「…でも、家の契約が」
「んなもん前回やられてんだ、やり返せや」
「……迷惑かけられない、」
「じゃあ俺が電話する。お前はここにいろ」
「……いいの…?」
「つーか逃がさねえ。お前の居場所はここだ、返事」
「…はいっ」
ここにきて初めて笑った私は、同じく初めて笑った爆豪くんの顔を見て嬉しくて少し泣きそうになった。その後何をするわけでもなく、私たちは廊下でただ抱きしめ合った。
□
翌朝。
「あ?だから契約はやめだっつってんだろうが」
『あ、あなたは辻川さんとどういったご関係なんですか!?そんなこと急に言われたところで』
「っせーわ!前回急に契約断られてんだこっちは!だから今回はこっちの言い分聞けや」
『ひい!か、かしこまりました!では資料等全て剥奪させていただきますので、』
「たりめーだバーカ」
何とも強引な電話だったように感じたけど、きっと私がしていたらあの…とかすみません…とかで結局違約金とか払わなきゃいけなくなりそうだったし本当によかった。よかったけど、この人本当にヒーロー何だよね…?と疑う恐ろしさだ。
「あ、ありがとうございます…」
「…いつまで敬語なんだよてめえわ」
「う、だってなんか、迫力すごくて…」
「あ?次敬語使ったらすぐ一発ぶち込むからな」
「ひっな、なにを…」
「なにって、ナニに決まってんだろ」
と言いながらにやつきながら私の口元を掴みぐいぐいとする姿はまるでいじめっ子といじめられっ子のそれだ。
「ゆるひてくらひゃい、」
「…ハンッ、あーあー腹減ったわ。飯。」
「うんっ今作る、ね!」
今日から私と爆豪くんの新生活がスタートする。