帰って来た。
また、懐かしい木ノ葉の里に。

つねられた右手はまだ痛いけれど、大変貴重な姿を見られたので良しとしよう。


「それで?訳を話してもらおうか」
「ああ、うん。そうね」


名残惜しくも密着していた体が離れ、ドカッとその椅子に座った彼女を見下ろし、聞かれたことを話し始める。

第三次忍界対戦の最中。
私が死を偽装したのは、この写輪眼が狙われていることに気付いたからだった。

周りを巻き込みかねない状況で、どこかで姿をくらませられないかと画策していた時にやって来た絶好のチャンスで、計画を実行した。
結果的に、写輪眼へ伸びてくる魔の手からは逃れることが出来たが、彼女に傷を背負わせてしまったのは、ずっと後悔している。
そして奴…ダンゾウは恐らく火影の座も狙っている。
潜伏中に流れ込んできた暁という組織も、この里を脅かす存在で、本当であればこのまま人知れず生涯を終えるつもりだったが、綱手が五代目に就任したと聞いて、いても立ってもいられなくなったのだ。

奴から彼女を守るなら、それは私がいい。
そして、私が守られるなら彼女がいい。
帰ってきたのは、そんな理由だ。


「ダンゾウか……。また厄介なジジイに目をつけられたもんだね、お前も。まぁ、仕方ないから守ってやるよ」
「それはお互い様よ」


文句を言って、面倒臭そうな顔をしているけれど、満更でもないことは分かっている。
そういう所は、昔から変わらない。


「そういえばお前、行くところはあるのか?うちはの居住区は閉鎖して、お前の家ももうないぞ」
「あっ……そ、そうだった…!どうしよう…」
「……、また一緒に済めばいいだろ」


思いもよらないその言葉に、呼吸が止まる。
何にも考えていなかった訳では無いが、その提案は願ってもないもので、つらつらと述べられている照れ隠しの言い訳は脳に届く前に通り過ぎていく。

ああ、やっぱり好き。
なんて再確認すると、無意識に頬が緩んだ。


「何笑ってんだ…。嫌なら自分で用意しろよ」
「ごめんごめん、嬉しいのよ。分かってるでしょ」
「ふん、まあ良い」


否定しないのも可愛いけれど、またからかったら今度こそ殴られそうなので黙っておくことにした。





( さて、帰るとするかね )
( ねえ、護衛の暗部に殺されない?私 )
( …帰らせたよ、お前で十分だろ )
( ちょっと可愛すぎて理解できない )



同居

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