嫉妬する花宮真
花宮と2人でいる時、部屋にスマホの着信音が鳴り響き、彼女は急いで電話を取った。「あ、お電話ありがとうございます。
先日はお世話になりました」
花宮は、読書をやめて、ちらりと彼女の様子を伺う。
「本当にありがとうございます。お礼しにそちらの高校に向かいますよ。二人で」
嫌な寒気がして、彼女をつい見てしまったが、気のせいだったか。花宮は文庫本に視線を戻し、再び読書を楽しむことにした。
「都合の良い日を教えて頂ければ……久しぶりに会いたいです。今吉先輩」
ハッとなる花宮。彼女が通話中、部屋から出ようとすると、花宮がドアの前に立ち塞がり、彼女からスマホをぶんどった。
「こんにちは〜。今吉先輩。お久しぶりです。花宮真です。先日は〇〇がお世話になりました。お礼の品、マネージャーに代わって渡しに行きますね……オ・レ・1人で。ああ、そうですね。付き合ってます。ははっ……余計なお世話だなぁ。迷惑だっつーの。一生かけてくんな、サトリが」
電話を勢いよく切って、しばらくして花宮は、彼女にスマホを渡した。彼女が連絡先を確認すると、何と今吉の連絡先がなくなっていた。
「あの……これ」
彼女が尋ねると、フンと鼻を鳴らす。拗ねてしばらく口聞いてくれなくなる花宮。
(2022/07/15)