今吉翔一の後ろの席
あっ。今吉くん寝癖ついてる。今吉の後ろの席だから今吉のことをついつい見てしまう彼女。今吉くんっていつもしっかりしてるのに、抜けてるところもあるんだ。何かそういう意外な面が見れて幸せ〜。そう彼女が幸せに浸っていると……「どうしたん?一人でニヤけて」
急に今吉が振り返ってきて、彼女はあわあわする。
「あ、いや……なんでもないです」
「なに?ワシに言えやんことでも考えとったん?」
満更でもなさそうな顔で今吉は尋ねる。
「もー、そんなこと考えてないって。ほら、もう予鈴鳴ったよ。授業。授業」
「ふーん、また教えてなぁ?」
満足すると、今吉は正面を向く。ふぅ。変なこと考えるのバレなくて良かった。そう安堵して、授業の準備する彼女は、今吉が眺めていることには気付かない。そんな休み時間の一コマ。
(2022/08/04)