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彼女と仲良くなって、定期的に店に来る彼女と過ごしている内に、組織の動きが大きくなった。
「安室透」もそろそろ潮時か、と思っていた、そんな頃だった。
組織の中枢へと近づく度に確認できる過去の出来事も増えた。
その中で、四人の家族の書類を見つけた。
写真に残る年齢こそ違えど、見たことのある四人。
彼女の家族、だった。
若いころの、彼女の母にあたる人物は、今の彼女に瓜二つだ。
両親は事故を装って、祖父母は火事で消されていた。
書類の中に彼女のデータはない。
彼女の家族は、きっと、最期まで娘を守ったのだ。
それを見て、僕はポアロを辞めた。
ここで僕から彼女の存在が気付かれて、組織に狙われたのではこの四人に合わす顔はない。
四人に会えることはないとわかっていても、彼女との接点を捨てなければと、そう思った。
控えめに言って何度か死にかけたが、僕は最後まで仕事をやり抜いた。
ヒロ。
僕は、君の仇を取れただろうか?
ひな。
僕は、君のシリウスになれるだろうか。