狼の子供の段!

利吉side

私の名前は「山田利吉」ちょっとは売れているフリーの忍者です

今は珍しく忍務もないので母上から忍術学園で教師をしている山田伝蔵という父上の衣替えと託を預かったので忍術学園に向かっている。

今現在いるのは忍術学園付近の裏山の中心付近なのだが‥‥先ほどからすごい速さで移動している小さな影の気配と
それを追っているらしい複数の気配が近くを通っているようだ。

これはまた面倒なことに巻き込まれそうだ‥‥
はぁ‥‥と深いため息を吐く。
小さな影は恐らく子供だろう、そして複数の気配は最近出没している山賊だろう‥‥
どうやらこの辺りに根城があるらしい‥‥。

そのことも伝えるために忍術学園に向かっているのだが
その前にやることがあるようだ。

気配を消してその場所へ駆けているとダァアアンという火縄銃の銃声が聞こえてきた!

子供が撃たれたのか!?まずいと感じた私はかけるスピードを上げる。
茂みに隠れてその場の様子を見つめる
火縄銃を持った男がもう一度子供に向けて打ち抜く
右足を撃たれたようだ

撃たれた子供が地面に伏して倒れている
血がかなりでているようだこのままでは危険だ‥‥
追っては推測道理山賊の用だ。

仕方ない‥‥このまま去るというのも後味が悪いし父上にお人よしだと怒られそうだが
見捨てたら見捨てたで、人間としてどうなんだと怒られそうだ。

まぁ、もとよりこの現場に居合わせたからには見捨てるつもりなど毛頭ないが‥‥。

私は子供を捕らえようと縄をもって近づく男の前に降り立ち蹴り倒した。

山賊「ぐわっ!?」
  「なんだお前!?」

「‥‥」

私は答えずに素早く山賊たちをなぎ倒す。
まぁ、素人のようだから‥‥左程時間はか掛からなかった。
さてと‥‥問題は私のいる子供だが…

狙われる理由が分かった気がする。

利吉「‥‥大丈夫かい?」

大丈夫ではない姿だが一応声をかけると警戒されているようで「グルルル」と狼のような威嚇をする子供。
子供の容姿は人間と近い狼のようで耳と尻尾が生えていて狼のようだった。

相当警戒されているようだ、嫌人間が嫌いなのかもしれない先ほどまで追いかけられていたし撃たれたから無理もないが
あのままではいけないな

死んでしまう‥‥

私は安心させるように近づき目線を合わせるようにしゃがんで微笑んだ

利吉「大丈夫だ‥‥私は君の味方だから

何もシタリはしないよ‥‥助けたいんだ」

「グルルル‥‥ぅ」

身体が限界に来たのか意識を手放したようだ。
慌てて声をかけるが反応はない。
呼吸が浅いこの出血量だ早く手当てをしないとまずい‥‥。

私は近くにある忍術学園へ狼子供を抱きかかえて駆け足で向かった‥‥‥

これが彼との出会いだった‥・・・


2019/02/16