僕らの大好きな人の段

乱太郎side

こんにちわ私は一年は組「猪名寺乱太郎」です
私たちは忍者になるために「忍術学園」というところで勉強している忍者の卵「忍たま」と呼ばれています。

他にもいつも一緒に行動しているのは
一年は組「摂津きり丸」彼は戦争孤児で同じは組の教師「土井半助」先生と共に暮らしている。
ドケチな性格で暇を見つけると毎日バイトを頑張っています

そしてもう一人一年は組「福富しんべヱ」は食べることが大好きな福富屋のお金持ちの息子だったのです。

僕たちは入学式の時に出会いこうして毎日を鍛錬や勉学に励んでいたのですが‥‥

実は忍術学園では数か月前に大変な事件が起きたんです。
ある日のこと、いつものように放課後委員会活動していた私たち忍たまは、実習から帰ってきた六年生が女の人を拾ってきたという情報が六年生以外の上級生から広まったのです。

その人は「へいせい」という400年後の未来からやってきたというのです。
不思議なからくりのものをみせてきたりとか、そらをとぶからくりがあったり世の中が便利になっているとか。

400年後の未来では戦争はなく、争いのない世の中になっていてその人自身も戦いは好まないと言っていた。

学園長の計らいで事務員として保護する形となり私たちは「天女」と彼女をそう呼んでいた。

六年生は保護し対面もしていたということもあり、天女と打ち解けるのが早かった。
仲良く談笑したりすることが多くなったのです。

他にも五年生や四年生と仲良くなる人達が増えて生きました
私たちは初めは仲がいいなと見ていましたが‥‥

六年生の一人「疾風 蒼真」先輩は、女性が苦手なようで天女ともかかわろうとしなかった。
委員会にも参加して勉学に集中しておられました。

私たちは天女がいたところでやることは変わらない
日常も変わらないだろうと思っていました。

数日後から、異変が起き始めていたのです。
六年生の疾風先輩を除いた上級生たちが委員会に来なくなってしまったのです。

委員会だけならまだしも、授業にまで参加していなと先生たちが悩んでいたのを目にしました。

私たち下級生だけでは当然のことながら、委員会活動をやるにも限度があるため先輩たちに委員会に参加してほしいと頼みに行ったんです。

すると普段お兄さんキャラでとても優しい善法寺伊作先輩は「僕がいなくても君達ならできるよ!
僕が卒業しても困らないように今から練習しておかなくちゃね」

と言っておられました。
責任感が強い伊作先輩がそんなことを言うなんて信じられなかった

どうやらきり丸の委員会の上級生「中在家長次」先輩も同じようで落ち込んでいた。面倒見のいい、不破雷蔵先輩もそうだった。

しんべヱのところは用具委員会委員長「食満留三郎」先輩も後輩が大好きで面倒見がいいお兄さんキャラなのに「俺がいなくても大丈夫だろう」って笑顔で言われて喜三太と一緒に落ち込んでいたのを目にした‥‥

先輩たちがあんなとりまきのように女性にうつつを抜かしているなんて‥‥今までの生活で初めてのことだった。

そんな行動から一年生から三年生の下級生と四年生から六年生の間で深まっていた絆が崩れ始めて少しずつ穴が空き始めたのです。

それでも私たちは何とか頑張ろうと委員会をしていると火が経つにつれて怪我をする生徒が増え始めたのです。

でも手当できるのは私や二年生と三年生だけだったので簡単なものしかできないでいました。

唯一上級生がいるのは火薬委員会の委員長兼生物委員会委員長の「疾風 蒼真」先輩でした。

蒼真先輩はそんな状況を見かねて私たちのフォローをしてくれました。

色んな委員会を手伝いしながら勉強をして任務をして課題をして‥‥先輩は日に日に疲労感が少しずつ見え始めていました。

そんな状態が三か月ぐらい続いた。

先輩が熱を出して疲労で倒れてしまった日に私たち下級生は先輩の手当てをしました。

先輩が倒れてしまった時

「手伝えなくてごめんな?もし困ったことがあれば遠慮なく頼りにこいな?僕も早く治すから‥‥」

と弱弱しく笑っていました‥‥。

豹変して勉学にも委員会にも励まずに天女と戯れているだけの同級生の姿を見ている先輩はもっと辛いはずなのに‥‥
悲しいはずなのに‥‥そんな弱音を吐かずに私たちの心配までしくれた‥‥。

だから私たちは何とかここまで耐えることができたんだ。

先輩の言動が励みなった。

でも倒れて寝込んでいる時に私たちが授業でいない時に天女が接触してきたらしくて
次の日先輩にとてつもない噂が流れ始めていた。

≪疾風 蒼真が天女に手を挙げたのだと≫

そんなはずはない何かの間違いだと勿論先輩たちに抗議しに行ったのだが耳も傾けずにしつこいと唯では済まさないぞと脅されてしまう始末だった。

その日から疾風先輩と他の上級生が敵対関係になってしまったのである。

四年生5人と五年生5人六年生6人合計11人が疾風先輩の敵になってしまったのである。

元々治りが速い体質の先輩は普通なら五日ぐらいは寝込む高熱を三日で治した。

実技授業を受けたあといつもボロボロになっていた。
服が少し黒焦げになったり
苦無で何か所か斬られた跡があったり

先輩はいつものことだから大したことないとは、おっしゃっていたけどそういう風には見えなかった。

多分私たちを心配させまいと思って行ってくださったのだろうけど‥‥。私は少し悲しかった私たちはそんなに頼りないですか?って‥‥言ってやりたかったけど‥‥

先輩の顔を見たら言いにくくなってしまった。

でもそれがいけなかったのかもしれない。

ある日、疾風先輩は上級生たちから相談したいことがあると言って裏裏山まで呼び出されたようだ。

絶対に‥‥罠だ‥‥

今までの先輩たちの疾風先輩に対する態度あれは、敵を見る目だった。本気で先輩を倒そうとしている忍びの目‥‥
私たちは先輩を止めたのだが「大丈夫必ず取り戻して見せるよ」微笑みながら私たちの頭を撫でて出て行った。

それが私たちがみた先輩の「最後の姿」だった。


夕暮れ時になっても先輩は姿を現さず逆に呼び出した先輩たちが帰ってきた。

嫌な予感が胸に黒い霧となって現れた。

私たちは学園内を先生は森の方を探した。

先輩を見つけたのは意外にも保険委員として関わりのある
タソガレドキ忍び頭雑戸昆奈門だった

雑戸さんはぐったりとしている疾風先輩を学園に運んでくれた

先輩の一番見たくなかった姿だった。

痣や切り傷や縛られた後がいくつもあり
所々の傷が深いようで怪我を見慣れている私たち保健委員でさえ目を背けるような怪我だった。

冷たくなった身体‥‥

もうあの暖かい笑みは見られないんですか?
絶対に大丈夫だよと言ってくれないんですか?

私は今会話できているんでしょうか‥‥?

硬く閉ざされた瞳をみて
冷たくなった体に触れてみて‥‥抑えようとする暖かい水がどんどん溢れてくる。

同じは組のきり丸たちも信じられない現状に泣き始める。

たった一人で身を挺してまで守ってくれた疾風先輩。

いつも先頭になって下級生を引っ張ってくれた先輩。

もう、‥‥先輩は‥‥いないんだ‥‥

殺されてしまったのだ‥‥

敵の忍びの攻撃とか奇襲とかではなく‥‥

同じ忍びを目指す長年過ごしてきた「同級生や仲間たちの手によって」‥‥‥

天女はいつの間にか姿を消してしまったらしい‥‥

そのせいでか、私たちが泣いている姿を見て正気に戻った先輩たちは現状が把握できずに混乱していた。

何があったんだ‥‥!一体‥‥
嘘‥‥だろう!蒼真!?
蒼真!!‥‥っ、‥‥俺達が…やったのか?蒼真


先輩たちが冷たくなり動か無くなった先輩を見て激しく動揺する。

そうですよ、貴方たちがやったんだ!
先輩たちが冷たくあしらおうと攻撃して来ようと先輩たちを元に戻すために!!身を挺して動いてくださったんだ!!


私は無責任な発言をする先輩たちにそういってやりたかった

尊敬していたはずの伊作先輩も戻ってきて嬉しいはずなのに今では…関わりがたい存在となってしまった。


乱太郎「先輩‥‥私たちは‥‥どうしたらよかったんでしょうか?

これが今の忍術学園で起こった大きな事件の出来事である。

その出来事から数か月後‥‥私たちは奇跡を見た気がした

それは夢か‥‥現か‥‥今でも私には驚くばかりである