用具倉庫へ向かうと既に他の先輩らしき人影が集まって準備を始めていた。
しんべヱ「食満先輩〜!!」
食満と呼ばれた人がこちらに気づいて「おぉ〜しんべヱ、喜三太!」と出迎える。
食満「遅かったじゃないか!なにしてたんだ?」
しんべヱ「すみません、食満先輩!」
喜三太「実は、庄左エ門たちから雪奈のことで話を聞いていたんです!」
食満「雪奈?‥‥あぁ、数日前からは組に編入することになった一年生だな?
‥‥ん?どいうことだ?」
しんべヱ「実はさっき、雪奈が初めて笑ったみたいでぇ〜!」
喜三太「庄左エ門たちが騒いでたんですよぉ〜ぼくもみたかったぁ〜」
しんべヱ「ねぇ〜!!」
食満「‥‥ぇ、‥‥笑った‥‥のか?」
しんべヱ「そうなんです!」
食満「へぇ!それはいいことを聞いた!俺達もみたかったな!」
「‥‥ぁ、あのぉ〜」
食満「ん?‥‥あぁ!すまんすまん、ついな話で盛り上がってしまった
俺は六年は組の食満留三郎だ!用具委員会委員長をしている
よろしくな!」
「疾風 雪奈です今日はお世話になります」
と頭を下げる。
食満「おぉ!取りあえず用具委員のメンバーを紹介するか!お〜い集まってくれ」
「「「はぁ〜い」」」
食満「今日は一年生の編入生雪奈が体験することになっているのは知っているな?
自己紹介をしてもらう!一年生から」
一年生「はぁ〜い、僕は一年ろ組下坂部平太です
同じ一年同士よろしくね?」
暗い感じの男の子は平太君というらしい。
次は三年生らしい
富松「俺は三年ろ組富松作兵衛だよろしくな」
食満「そして一年生は組のしんべヱと喜三太だ二人はもう知ってるからいいな?」
しんべヱ・喜三太「「はーい」」
食満「よぉし今日はあらかたの作業は終わらせてあるが‥‥」
しんべヱ「何するんですか?」
食満「そうだな‥‥また上級生の長屋付近で落とし穴が増えているようだ
それの穴埋めに行く。」
上級生の長屋付近?ってことは僕の部屋にも近いってこと?
気を付けないと‥‥
食満「そうだ、お前の部屋も上級生長屋の近くにあったな?
その付近にまた伊作が引っかかってな‥‥穴を埋めに行く」
「‥‥す、すみません‥‥汗)」
食満「お前が謝ることじゃないさ、こんなことをするのは大体があの穴掘り小僧だからな」
「‥‥穴掘り小僧?」
キョトンとしながら首をかしげていると
喜三太「四年い組の綾部喜八郎先輩のことだよぉ〜」
しんべヱ「天才トラパーって言われてるんだよ!」
平太「いつも落とし穴を掘ってるからすぐにわかるとおもうよぉ〜」
と一年生が解説してくれた。
こうして穴埋め作業が始まったのです。
そして委員会活動終了時間の鐘が鳴るともう日が暮れ始めていた。
食満「よぉし、殆ど埋め終わったな!」
しんべヱ「ぎゅうう)えへへ‥‥お腹すいちゃった!」
喜三太「もぅしんべヱったら!」
二人は笑いあっていた。
僕もこんな力仕事をするのは久しぶりだったから疲れた。
食満「それじゃあ、今日の委員会活動は終了!お疲れさん」
「「「「ありがとうございました」」」」
食満「あ、そうだ雪奈ちょっと待ってくれ」
「‥‥?」
食満先輩が僕を呼び止めた
倉庫中に入り何かを取り出して出てくる。
食満「これをやるよ!」
「‥‥これは?」
食満「日記帳と小道具だこれで学園での思い出を書くと言い。
それとまだあんまり小道具とかそいうの持ってないだろう?だからそれをやる」
「‥‥あ、くしと小鏡と結紐ですか?」
食満「あぁ!俺は別にお前を疑っちゃいないから安心しろ!
同じ忍たまとして後輩として歓迎してやる!
それは印だ」
「‥‥っ!あ、‥…ありがとう‥‥ございます‥‥食満先輩」
食満「っ!あぁ、‥‥これからもよろしくな?」
食満先輩は僕の頭を撫でてながら微笑んでくれた。
この人は僕のことを認めてくれたらしい。
≪この子は‥‥人を頼ることを知らない‥‥甘えを、愛を知らない友情を知らない
この子の周りの大人たちは非道な連中ばかりだったようだ
なら俺に…俺達に出来ることは
この子に沢山の愛情を注いでやることじゃないのか?
俺は‥‥この子の力になりたい≫
ふと聞こえてきた彼の心の声に偽りがないことを知った。
例えそれが同情から来たとしても
この人は優しい人だと感じた。
胸の奥が少し暖かくなるのを感じてしんべヱたちと一緒に食堂へいった。