見知らぬ森‥‥の段

長い夢を見ていた気がする‥‥そうとても嫌な夢を‥‥
この昔の夢を見るたびに僕は‥‥本当に生きていいのか‥‥
それすら疑問に思ってしまう‥‥

世界は広い‥‥

その中でもちっぽけな存在‥‥‥

薫たちは無事なのだろうか?
皆本さんは?

僕が心配したところで‥‥ありがた迷惑かもしれない。
まだ出会って一週間も経っていないけど‥‥
彼らは同じ力を持った同じ特別な存在‥‥

でも彼女たちの両親は‥‥そんな彼女たちを少なからず愛していることを知った。
僕は‥‥羨ましいと思った。

怖がられるのは仕方ないけど愛情を確かに持っていた。
僕が欲しかったものを‥‥彼女たちはもっていた。

僕が消えたところで‥‥誰も悲しむものはいないのだから‥…

さぁああーと優しい風が吹いたことを感じ目を開ける‥‥
先ほどまでいた廃墟ビルではなく‥‥

深い森の中のようだ‥‥

人の気配が周囲に感じられない。

ズキッと痛み出した‥‥手首から血が滲んでいた。
どうやら攻撃があっていたらしい。

そんなことよりここは一体どこなのだろう?
あたりを見渡しても木々ばかりで‥‥動物たちがいるということ。

だけしかわからない‥‥
取りあえず‥‥野宿にならないように住めるような場所を探さないといけない
それと情報収集かな‥‥。

少し進んで歩いていくと小さな古びた小屋を見つけた。
人の気配を感じないので取りあえず中に入ってみるとボロボロだけど雨は凌げそうなのでここを拠点にしようと思った。

取りあえず雨が降ってきそうなので小屋の中で今日は過ごすことにした。
しばらくするとポツポツと雨が降り始め次第にざあああと勢いをましてきた。

運がいい‥‥そう思った。

「‥‥これから‥‥どうしよう」

暗かったからわからなかったが、今は夕方のようだ。
雨雲の量から見て今日1日は降っているだろうと思い体を冷やさないように蹲りながら目を閉じた。


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