塾講師と生徒5

みんなで鍋をするんですけど、君も来ませんか?と笑顔で誘われて一も二もなく行きますと返事をしてウキウキでその日を心待ちにしていた。お鍋ってなんのお鍋なんだろう。寄せ鍋。かに鍋。ちゃんこ。モツ鍋。水炊き。キムチ鍋。カレー鍋。しゃぶしゃぶ。すき焼き。今流行りのミルフィーユ鍋かもしれない。わくわくし過ぎて夜も眠れないくらい。待ち合わせは明日の17時。六道先生が近くの駅まで迎えに来てくれるから、遅れないように行かないとなぁ。かに鍋も好きだけどお肉も食べたい。お肉といえば前、六道先生に連れて行ってもらったお店のお肉…すごく美味しかった。あんな蕩けるお肉食べたことなかったから夢中で食べた。食べたというより口の中で溶けたといっても過言ではないかもしれない。それから六道先生を見るとあの時のお肉を思い出してうっとりしてしまう。もう六道先生がお肉にしか見えないよ。また食べたいけど値段がすごく高かったから無理かなぁ。忘れないように毎日寝る前に思い出そう。そのうち夢の中で食べれるかもしれないし!それは置いといて明日の鍋はなんだろう。ああもう早く明日にならないかなぁああああ!

『あ、』

あああああああっ!セットした筈の目覚ましは何故か止まっていて16:50という時間を標示していた。なんで?間に合わないよ。泣きそうになりながらばたばた顔を洗って歯磨きしてワンピースをきた。いっぱい食べてもお腹が苦しくならないようにって寝る前から準備しといて良かった。そのくらい私は今日という日にかける意気込みは半端じゃなかった。髪は後でゴムでくくればいいから忘れないようにちゃんと手首にはめてコートを掴んで玄関を飛び出した。後ろでお母さんが、ご飯は?って聞くから、いらないって叫んで駅までいっぱいいっぱい走った。
駅に着くと案の定六道先生は待ち合わせの場所に立っていて、携帯を片手に時計を気にしながら周りを見回している。はあはあ不審者みたいに声を荒げながら近づいて肩……は届かなかったから洋服の袖を引いたら少し驚いた顔をして振り返ってそれからいつもみたいに微笑んで「髪の毛ぐしゃぐしゃですよ」って長い指で髪を直してくれた。私が落ち着くのを少し待ってもらってから二人でスーパーに行ってお肉(!)とか野菜とかいっぱい買い込んで六道先生のお家まで車に乗せて行ってもらった。先生の家に着くとすごく大きなマンションでびっくりしてぽかんと見上げていると、行きましょうと背中を押されて。広々としたエントランスを通り広々とした廊下を歩いて広々とした玄関へ案内された。こんなに広いと掃除も大変だー、と思いながら先生の後に続いてリビングらしきところへ入ったところで私はおかしいことに気づく。

『あれ?先生、みんなは?』
「ちゃんといますよ?」

先生の言葉に部屋の中をもう一度見てみたけどやっぱり誰も居なくて首を傾げる。そこではっと気づいた。どどどうしよう。見えないみんなとかだったら…!そういえば玄関に私達以外の靴がなかったじゃないか。私ったらどうしてあの時気づかなかったの、ばか!だらだら冷や汗をかきながら六道先生を見るとにっこり笑って「君と僕で、みんなです」と言われた。あ、なーんだ。それなら安心だ………………ん?ま、いっか。お肉争奪戦の競争率が落ちたって事だし。いやー、一安心一安心。それからお肉を切ったり、野菜を切ったりしていると先生が横から「味見してみます?」とか言ってつまみ用のチーズとかハムとか口許に運んでくるのでそれを頬張ったりで手も口も大忙しだ。材料を一通り切って土鍋に並べて火にかけたから後は出来上がるのを待つだけ。ぐつぐつ美味しそうな湯気がのぼっていく。先生はビールを持ってきて美味しそうに飲んでいる。ゴクゴクと上下する先生の喉仏を見ていたんだけど、あれ、私帰りはどうするんだろう…。心配になってじっと先生を見ているとそんな私の視線に気づいたのか「大丈夫です、帰りはタクシーを呼びますから」と言ってまたビールの缶に口をつけた。あ、良かった。ちゃんと帰りのことも考えてくれてたんだ。
心配ごともなくなったので後はこのお鍋を美味しく頂くことに専念すればいいんだ!出来たみたいですよ、って言ってぱかっと蓋を開けるとぐつぐつと魅惑的に震える食材達にほうっと息をこぼして『いただきます!』とお肉に箸を伸ばした。



*

お腹いっぱいにお鍋を堪能したら瞼が急激に重くなってきてぱちぱちと瞬きを繰り返す。それでもやっぱり抗いきれなくて身体の赴くまま横になった。

「こら、こんなところで寝たら悪い大人に悪戯されますよ」

ぐらぐら六道先生が揺らして起こすけれど、そんなに揺すられたら余計に睡魔が襲ってくるんです。五分だけ五分だけって繰り返してそれでも目を閉じていたら脇腹を擽られた。止めてっていってもクフフって笑いながらビールの缶をかつんとテーブルの上に置いた音がして本格的に両手で擽ってきた。ああ、もう、本当に今寝たら絶対気持ちいいのに。最近お鍋が楽しみ過ぎたせいでちゃんと眠れなかったから、寝せてくださいってこたつの掛布団を引っ張ろうとしたけど先生が邪魔して諦めた。もういいや、ってそのままころんと寝ていたら先生の擽る手は一向に止まらなくてこしょこしょぐにぐに、ぐにぐにぐにぐに…………………先生、そこ胸です。手が滑りました。先生、そこ口です。顔が滑りました。…顔は滑らないと思います、って言いたかったけど先生の口がまた塞いできて言えなかった。そしたらどんどん手が背中やお腹や脇腹を撫でながら下の方にいって太ももの内側辺りをさわさわと撫でられた。その手が、こう、排泄物を出したりするところに触れてきて、さすがにこれはまずいと思って先生の口から口を離すと案外簡単に離れた。なんだ最初からこうすれば良かったのか。

『あの、お母さんからこういうのは結婚する人としなさいって言われてるんです』
「素敵なお義母様ですね。今度結婚しましょうね」

やっぱりにっこり笑ってそれから指が入ってきた。あれ?私が言ったことちゃんと聞こえてたのかな?え、でも結婚しましょうねって事は聞こえてたんだよね。結婚するならいいのかな?え、結婚するの?あれ、頭がふわふわしてきてよくわかんないや、だから私すごく眠いんですって。お願いだからねせてください先生。

*


可愛いですね、指好きなんですか?わからない?それじゃあお口でされるのは?……んっ……、………、どうやら大好きみたいですね、先生もお口でするのもしてもらうのも大好きです。今度して下さいね。気持ち良かったですか?え、最後の方は頭が真っ白になってよくわかんなかった、って…それは気持ち良かったってことです。良かったです。先生もそろそろ気持ち良くなりたいんですがいいですか?クフ、大丈夫ですよ。全部先生に任せておけばなまえも気持ち良くなれるんですから。じゃあいきますね。

『い゛、だだだだだ…痛っ!何これ!先生むり、これは無理!っ…!』
「大丈夫です、ゆっくりしますから。落ち着いて」

そうそう。まだ半分しか入ってませんよ……無理っぽいですか?じゃあ少し休憩しましょうね、先生が抱っこしてあげます。ん、素直でいい子です……。え?ええ、パンツが足に引っかかってるのが気になる…別にいいじゃないですか普通ですよ。パンツは足に引っかかってるものなんです。やだ、脱がせてって……はぁ今日だけですよ?これでいいですか?え、見えない所に持っていってって…はい、見えませんね。先生の見えない所にって…先生見えても全然気になりませんから大丈夫です。……あとこっちの体勢の方が色々見えてて恥ずかしいからやっぱりやだって、わがままですねえ。仕方ないですね、ほら!『ひゃあっ!』クフフ、全部入っちゃいましたね。だって君が恥ずかしいって言ったから見えなくしたんですよ、とっても気持ちいいです。ほら、機嫌直して、ちゅー…ん、舌も出して…は…む……、可愛いです。ところで先生我慢出来なくなっちゃいました。動かしてもいいですか?…ほう、そんな風に煽られたら僕頑張っちゃいます…



………………





『はっ、はじめてだから優しくゆっくりしてって言ったじゃないですか!』
「優しくゆっくり?ああ、やらしくねっとりだと思ってました。すみません、先生テンションがあがっちゃってうっかりでし、たっ!」
『やぁん!』

やぁんって!やぁんって!クフ、もうそんな声をだしてほんと君は可愛いですよねぇ、君のそういうところ大好きですよ。ところで先生今の君の声でまた元気になっちゃったんですけど、もう一度いいですか?

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