Rhapsody in Green


チャリアカー出動!


ある日、私に一通のメールが届いた。
帝光中時代の、私の友人。

確か黄瀬君のファンで、同じ海常高校に進学したはず。

なになに…
[名前! 久しぶり〜☆
今度、海常高校で、誠凛高校とのバスケの練習試合があるんだけど、一緒に観ようよ♪]

バスケ…ねぇ
中学では避けていたんだけど、秀徳ではガッツリ緑間君と高尾君と絡んでしまっているから今更か。
帝光では、黄瀬君とは特に関係はなかったし。
練習試合観るだけなら、いいかな…
面白そうだしねwww

私は承諾の返信を出した。

※※※

-そして当日-

私はギャラリーの一人となっていた。
でも、私が見てたのは黄瀬君じゃなくて、やはり同じ帝光にいた黒子君だった。

『……凄いパスだな…』
誠凛の監督は…あの女の子がリコさんか。
そして目立つ赤っぽい髪の人、火神君。
パワフルだなぁ………つか、ゴール壊しやがったよ、ウケるわwww

試合は、白熱した。
黄瀬君の華麗な動きも目を引いたし、黒子君のパス…
黒子君が影薄いから、どこから出ているか分からない、面白い!!!
何時しか夢中になって見ていた。

隣の友人は、黄瀬君を応援するのに白熱していたけど(苦笑)

結果はブザーピーターで、ぎりぎり誠凛の勝ち。

黄瀬君は泣いていた…?
友人も「黄瀬君負けちゃった〜」。゚(゚´Д`゚)゚。って泣いていた。

黄瀬君って、負け知らずのキセキのメンバーだよな?
これに勝つって…黒子君凄いな。…黒子君もキセキのメンバー6manだったっけ?
あの、火神君も凄いわ。

会場の熱気に当てられて、喉の渇きを覚えた。
外の水道で水を貰おう、と思って行ったら、黄瀬君と話している緑頭の後ろ姿が見えた。

『あれっっ!?』
なんで緑間君が……そうか、黄瀬君と黒子君の試合を観に来たんだね。
元チームメイトだったんだもんな。

話の邪魔をしても悪いので、少し離れた所で、そんな二人を眺めていたら、
後ろからチャリのベル音と共に、息を切らしながら聞き覚えのある怒声が聞こえた。
「緑間てめぇ!!渋滞に捕まったら一人で先に行きやがって!!! なんかチョー恥ずかしかっただろーがっ!!!」

振り向いた私は目を点にする。

あ れ は 何 で す か ? ?

自転車の荷台にリヤカーを括り付けている。
シュールだなぁ…
自転車漕いでいるのは高尾君。
『ああ…w』
あれが噂のチャリアカー…
実物のシュールさ半端ねぇwww
私はこめかみをおさえた。

緑間君は振り向いて、私がいた事に気付いた。
「苗字、来ていたのか?」
「名前ちゃん!?来てたの!?」
二人に同時に呼ばれた。
黄瀬君は、怪訝な表情をしている。

「緑間っち、誰っスか? …もしかして、緑間っちの彼女っスか?」
「…クラスメイトなのだよ。苗字、お前がバスケを観戦するとは思わなかったな」
『帝光中時代の友達に呼ばれたの』
友人が黄瀬君のミーハーなファンだとは黙っておこう。
「帝光中だったんスか?」
「いつも、俺と赤司と成績上位で争っていた苗字名前なのだよ。聞いてないのか?」
「へぇ〜この子が……可愛いっスね」
『こんにちは。試合、凄かったですね』
黄瀬君は、複雑な表情をした。
まずかったかな? 負けて傷心な人に、そんな事言っちゃって。

「サルでも出来るダンクの応酬なのだよ」
『緑間君……』言い過ぎだよ。
「いいんスよ、今度は絶対格好良く勝つから、また試合を観に来て欲しいっス」
『応援してますね』私はにこりと微笑んだ。

緑間君が、いきなり私の腕を引いたので、私はよろけて緑間君にぶつかった。
彼の抱えていたカエルのおもちゃと目が合った。
「苗字、帰るのだよ。高尾も待ってる」

いつにもなく強引な緑間君に面食らいながら、
『あの…今日は友達と来たから、その人と一緒に帰るね』
「なになに、名前ちゃん、それどこの男!?」
高尾君が問い詰めて来る。
『女の子だって! 私もたまにはガールズトークするよ?』


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