チャリアカー再び
授業が終わった。
緑間君は、送って行ってくれるというけど…
「苗字、こっちなのだよ」
……こ れ は ! ! !
海常vs誠凛戦で見たチャリアカー!!!
私そっちのけで、じゃんけんをする緑間君と高尾君。
結果は、高尾君の負け。
待て、高尾君までって?
『和成君も?部活はどうしたの?』
「ああ、気にしないで。許可はとってあるからさ」
高尾君は、自転車に跨りながら振り返って言う。
『巻き込んでごめんね、二人とも。』
「そう言う時は、お礼の言葉の方が嬉しいな。ねっ、真ちゃん?」
「…いいから早く乗るのだよ」
リヤカーに二人で乗ると、さすがに少し狭い。
「苗字、もう少しこっちに寄るのだよ」『う、うん』
身体が近いと、何だか落ち着かない。
自然に顔に熱が集まって来るのを自覚する。うう…平常心、平常心…
交差点でまた、じゃんけんする。
蟹座の運勢が最悪なわりには、緑間君が勝ち続けていた。
緑間君曰く、これもラッキーアイテムの効用なんだとか。
最悪の蟹座なのに、スゴイな。
『スゴイな、ピンクのウーパールーパー侮れん!』
「譲ってくれた、お前のおかげなのだよ」
緑間君は、優しい目で見つめ、私の頭を撫でた。
温かで、優しい空気が流れる。この二人の傍って、何だか居心地がとても良いな。
「ずるい、真ちゃんばかり!俺もいちゃいちゃしたい!!」
「なっ!?何を言うか高尾!? いちゃいちゃなどしとらん!! 破廉恥な事を言うな!!!」
前言撤回w
道行く人達の目を引いて、とても恥ずかしいです。
一緒に乗っているだけに、他人のふりを出来ないのが辛い。
※※※
整形外科で診察を受けたら、やはり診断は捻挫だった。
症状は軽いみたいで、安心する。
応急手当が良かった、と医者に褒められた。
さすがの緑間君です。