02


京都までは新幹線で向かうことになっていて、E組一行は駅のホームで電車が来るのを待っていた。

「うわ。渚君、本気でそれ持っていく気?」

カルマは渚の荷物を見て、信じられないというような顔をしながらそう言った。

「うん。せっかく殺せんせーが作ってくれたから」

渚の鞄の中には、殺せんせー手作りの修学旅行のしおりが入っていた。
それは辞書のように分厚く、さすがの紗良も殺せんせーに申し訳ないと思いつつ家に置いてきた。

「お、重くない? 大丈夫?」

紗良がそう問いかけると、渚は苦笑いを返した。

「正直かなり重いけど……頑張るよ」

やがてホームに新幹線が入ってきた。
A〜D組はグリーン車で、E組は普通車と、いつも通りの差別待遇だ。
紗良がグリーン車の方をなんとなく眺めていると、新幹線に乗り込もうとしている学秀の姿を見つけて、小さく手を振った。
学秀もそれに気づいたようで、僅かに口元を綻ばせた。

すると突然、紗良はカルマに後ろから肩を掴まれ電車の中に押し込まれた。

「ほらほら、早く乗って」

「わ! カルマ君、押さないでっ」

カルマは紗良を電車の中へと押し込みながら、学秀の方を見て挑発するようにべーっと舌を出した。
学秀はそれを見て顔を歪めたが、どうすることも出来ないのでしぶしぶといった様子で電車に乗り込んでいった。

そして電車は京都に向けて走り出した。




新幹線の中では、班ごとに固まって座席に着いた。

「私ね、トランプ持ってきたんだ!」

カエデが笑顔で鞄の中からトランプを取り出す。

「わ、いいね。みんなでやろう!」

「じゃあ負けた奴は罰ゲームね」

カルマはどうやら自信があるらしく、そんな提案をしてきた。

「ええっ!? それはちょっと……」

「はいはい、トランプ配るよー!」

カエデがトランプを配り始め、班のみんなでババ抜き大会が始まった。

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