02


校舎裏の木陰にカルマは腰掛けた。
紗良も並んで隣に座り、お弁当を広げる。

いつもは教室で渚達と一緒にみんなで食べることが多いので、こうやって2人だけでお昼を食べるのは久しぶりだ。

「外で食べようって言うの珍しいね」

「んー。たまには2人っきりっていうのも良いかなと思って」

「そ、そうだね」

紗良はただでさえカルマのことを過剰に意識してしまっているのに、そんな事を言われるとますます意識してしまう。
とりあえず今はお弁当を食べることに集中しようと、紗良がもくもくとお弁当を食べていると、カルマが話しかけてきた。

「……あのさ、紗良。ほんとになんもないの?」

「えっ?」

「最近どう見ても挙動不審なんだけど」

「そ、そうかな」

「そーだね。……俺には言えないこと?」

「ち、違うよ! 言いたいけど言えないというか……」

言い淀む紗良にカルマは首を傾げる。
紗良はひとつ深呼吸をすると、カルマの方へと向き直った。 

「わ、私、カルマ君に伝えたい事があって」

緊張した様子の紗良に、カルマは目を瞬かせる。

「……なに?」

「えっと、その、私ね」

「うん」

「私……」

しかし紗良は黙ったままで何も言わず、顔を赤くして固まってしまった。
カルマはそんな紗良をじっと眺めていたけれど、やがて紗良はお弁当を入れていたバッグで赤くなった顔を隠した。

「や、やっぱりまた今度言うね……!」

「えー……」

カルマは不満げにそう漏らしたが、それ以上追求してくることはなかった。

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