03


そんなこんなで、紗良、カルマ、渚、カエデ、不破、寺坂の6人は、真犯人を突き止めるため、とある建物の敷地内に忍び込んでいた。

「ふふふ、体も頭脳もそこそこ大人の名探偵参上!!」

「やってる事はフリーランニング使った住居侵入だけどね……」

渚が不破にツッコミを入れた。

「……んで、不破よぉ。なんで真犯人はこの建物を次に選ぶって分かんだよ」

寺坂が不破に問いかける。

「ここは某芸能プロの合宿施設。この2週間は巨乳ばかり集めたアイドルグループが新曲のダンスを練習してるって」

「はい! 犯人の傾向から考えると、ここが狙われる確率は99.78%!」

と、律が言った。

「しかも、明日は合宿最終日。真犯人はこの極上の獲物を見逃すはずはない!」

庭の物干し竿にはアイドルのものであろう下着が沢山干されていた。
確かにこれは狙われそうだ。
物陰から様子を伺っていると、奥の茂みに殺せんせーの姿が見えた。

「殺せんせーも真犯人を追って……」

「どう見ても盗む側の格好だな……」

殺せんせーは黒い頭巾に黒いサングラスをかけ、干されている下着を見ながらはぁはぁと顔を赤くしていた。

「見て!! 真犯人への怒りのあまり下着を見ながら興奮してる!!」

「あいつが真犯人にしか見えねーぞ!!」

その時、なにかに気づいたカルマが壁の方を指さした。

「ねぇ、あっち。誰か来る」

カルマが指差した方を見ると、黄色いヘルメットを被った長身の男が壁を飛び越えて侵入してきた。

「黄色い頭の大男……!」

「やっぱり、真犯人は別に居た!!」

真犯人は、物干し竿の方に走っていくと、干されている下着を手際よく盗んでいく。

「あの身のこなし、只者じゃねえ!」

「やばい、逃げられる!!」

その時、殺せんせーが飛び出してきて大男を押さえつけた。

「捕まえたー!! よくも私に化けて羨ましい真似してくれましたねえ!! 丸裸にして隅から隅まで手入れしてやります!!」

殺せんせーはヌルフフフフと低い声で笑いながら、抵抗する犯人の身ぐるみを剥がそうとしている。

「なんか……下着泥より悪いことしてるみたい……」

「笑い方も報道されてる通りだしね」

そして殺せんせーは、犯人のヘルメットに手をかけた。

「顔を見せなさい! 偽物め!!」

頭からヘルメットを外され、真犯人の顔が明らかになった。
しかし、その人物は見覚えのある人物だった。

「あの人確か……烏間先生の部下の……」

真犯人は、なんと烏丸先生の部下の鶴田さんだったのだ。
殺せんせーも真犯人の正体に驚いている。

「あなたが……なんで、こんな……」

その時、殺せんせーの周囲に白いシーツがバッと大量に飛び出てきた。
それはまるで檻のように、殺せんせーの周りをぐるりと取り囲む。

「な、何が起こってるの……!?」

予想外の出来事に、紗良は動揺を隠しきれない。
その時、白頭巾で顔を隠した和装の人物ーーシロが姿を現した。

「国に掛け合って烏丸先生の部下をお借りしてね。この対先生用シーツの檻の中まで誘って頂いた」

シロはシーツの檻の中にいる殺せんせーに語りかける。

「君の生徒が南の島でやった方法だ。若者の発想は柔軟だね。当てるよりまずは囲むベし」

「この声は……」

「さぁ殺せんせー、最後のデスマッチを始めようか」

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