05
翌日、椚ヶ丘市内で携帯ショップの襲撃が多発しているとニュースになっていた。
「これって……」
「イトナの仕業……だよな?」
「どうして携帯ショップばっかりを?」
「どうしよう、先生」
「担任として、責任をもって彼を止めます。彼を探して保護しなければ」
「放っといたほうが賢明だと思うけどね」
「……それでも担任です。『どんな時でも自分の生徒から手を離さない』。先生は先生になる時そう誓ったんです」
そして、E組の皆でイトナを探しに行くことになり、ようやくイトナを見つけることができた。
イトナは苦しそうに頭を抑えながら、携帯ショップを破壊していた。
「勝ちたい。勝てる強さが欲しい」
「やっと人間らしい顔が見れましたよ、イトナ君」
殺せんせーがイトナに話しかける。
「……兄さん」
「殺せんせー、と呼んで下さい。私は君の担任ですから」
「うるさい……勝負だ。今度は……勝つ……」
イトナはフラフラとしながら殺せんせーをにらみつける。
「もちろん勝負してもいいですが、お互い国家機密の身。どこかの空き地でやりませんか? 暗殺が終わったら、バーベキューでも食べながら皆で先生の殺し方を勉強しましょう」
「そのタコしつこいよ〜。ひとたび担任になったら地獄の果てまで教えに来るから」
「当然ですよ。目の前に生徒がいるのだから……教えたくなるのが先生の本能です」
その時、バンバンバンという銃声のような音とともに、辺りが煙のようなもので包まれた。
「ゲホッゲホッ。な、何!?」
「見えない!?」
「こ、これは……対戦性物質のパウダー!?」
殺せんせーの体はパウダーを浴びてどろりと溶け始めている。
少し離れたところから、シロの声が聞こえてきた。
「イトナを泳がせたのも予定のうちさ。さぁ、イトナ。君の最後の御奉公だな」
イトナは網で捕獲され、連れて行かれてしまった。
殺せんせーは咳き込む生徒たちに声をかける。
「大丈夫ですか皆さん!?」
「まあ、なんとか……」
「では先生はイトナ君を助けてきます!!」
そして殺せんせーはイトナのところへ飛んで行ってしまった。
「俺らを庇って、回避反応が遅れたんだ」
「あんのシロ野郎……とことん駒にしてくれやがって」
E組はシロに対して強い怒りを感じていた。
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