04


中間テストの順位発表後の帰り道。重い空気が周囲に広がっていた。

「はぁ……」

みんな成績が大幅に下がり、暗い顔をしてとぼとぼと歩いている。

「うぅ……こんなに順位が下がるなんて……」

紗良は今回の試験結果に肩を落としていた。
前回の1学期期末テストの成績が良かった分、今回の結果にショックを隠せない。

「まあ、2週間も授業受けられてなかったんだから、今回はしょうがないんじゃね?」

と、カルマが言う。

「うん……。だけど、カルマ君は――」

その時、目の前にA組の五英傑が現れた。
榊原、荒木、小山、瀬尾の4人が、勝ち誇ったようにE組を見下してくる。

「やっぱり前回のはマグレだったようだね〜」

「棒倒しで潰すまでもなかったな」

E組のみんなは、悔しそうな表情を浮かべるも、言い返すことができない。

「言葉も出ないねぇ。まあ当然か」

「この学校では成績が全て。下の者は上に対して発言権は無いからね」

その時、カルマが一歩前に出る。

「へーえ。じゃ、あんたらは俺に何も言えないわけね」

「……!!」

「まーどうせうちの担任は『1位じゃないからダメですねぇ』とかぬかすんだろーけど」

「……カルマ君」

E組で唯一、カルマだけは2週間のハンデにもかかわらず、学年2位という成績を叩き出していた。

「気づいてないの? 今回本気でやったの俺だけだよ。他のみんなはおまえらの為に手加減してた。おまえらも毎回敗けてちゃ立場がないだろうからって」

「な、なにぃ〜!」

「でも、次はみんなも容赦しない。2ヶ月後の二学期期末、そこで決着つけようよ」

「……チ、上等だ」

「行こーぜ」

そう言うとカルマは、紗良の手をとって歩き出した。

「……カルマ君、ありがとう」

カルマがフォローしてくれたお陰で、少し気持ちがスッキリした。

「でもカルマ君、いつの間に勉強してたの?」

「さあね〜」

カルマは軽く笑ってはぐらかしたが、きっと紗良の知らないところで密かに努力していたのだろう。
次のテストは自分も良い成績が取れるように頑張ろうと、紗良は決心したのだった。



ビフォーアフターの時間 end

2024.10.31

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