ゆっくり目を開けて周りを見渡すと入って来た時よりもハッキリと見える。まっすぐ視線を投げかけると、柱に張り紙がしてある。そこには小さく薄く「あいしてる」の文字。
「それ、この前の返事か?」
そう聞くと凭れかかって来ていた体重が重くなる。視力は全回復とは言わずとも前よりは格段に良くなっていた。思わず口角が上がる。これなら、見える。ふと一言も発しないのに違和感を覚え、寄りかかってきているそいつを見ると寝息を立てて眠っていた。そんなギリギリの状態になってまで治してくれたのか。強がりと言うか、負けず嫌いと言うか。変わらない姿に*が緩む。
「明日、寝坊すんなよ、ウスラトンカチ。」