やはり一度体を許すと、そのあとは簡単に許してしまうものなのだろうか。気づけば何度も体を重ねていた。病気の治療をして、サツキの面倒を見てもらって、サツキが寝付いた頃に何と無くいい雰囲気になって。お決まりのパターンだった。いつも通り、治療をし終わった後サツキの面倒を見てくれているイタチさんの姿を眺める。
「イタチさん、甘じょっぱいものが食べたい。」
どうした急に、と問われる。
「わかんない、食ーべーたーいー。」
わ、わかった、と答えるとそそくさと家を出て行く。なんでこんな我儘言っちゃっただろう、とあとで反省する。帰ってきたらちゃんと謝ろう。
「ほら、買って来たぞ。」
秒速で帰ってきたイタチさんにみたらし団子を渡される。あ、こんなにたくさんは要らなかったんだけどな。
「わーい、ありがとう。ごめんね、我儘言って。」
構わないさ、というイタチさんを尻目に2人分のお茶を入れる。テーブルの方へ引っ張って行く私を不思議そうに見られた。そういえばイタチさん自身もお団子好きだったっけ。すごいペースでなくなって行くお団子を見て、いつか甘味屋で見たピラミッド状に盛り付けられたお団子を思い出した。こんなに食べたら、そりゃ体の心配もされる。ひと息ついたのか、イタチさんが動きを止めてこちらを見た。
「名前、その、前に月のものが来たのはいつだ。」
すごく言いづらそうに言われる。
「いつだっけ。そう言えば最近きてない気がする。」
そう言うとぱっと顔を輝かせる姿に苦笑する。イタチさん、本当に子供好きなんだな。
「そう言うと思ってこれも買ってきたぞ。」
渡されたのは一度お世話になったことのある妊娠検査薬で、ほら、調べてみろ、と嬉しそうにトイレに押し込まれる。準備が良すぎて、これはこれでなんだかな、と思う。やはりと言うか、なんと言うか。陽性反応を示した検査薬を持って出ると、前触れもなく抱きつかれた。これが普通の妊娠発覚の瞬間なんだろうか。初回が残念な感じだったために落差が激しい。なんか、普通に嬉しい。
「サツキの時は悪阻が酷かったから気付いたけど、今回は分からなかったなぁ。」
よく気づいたねイタチさん、と言うと、愛の力だな、と返される。そこまで幸せそうな顔をされると身籠った甲斐があるよ。妊娠が発覚してからのイタチさんは、それはそれは心配性で、治療されるのも最初は渋っていた。子供にチャクラが行き渡らなかったらどうする!って、栄養ならまだしも、チャクラって。
「心配してくれるのは嬉しいんだけど、この子が誕生したら、私、イタチさんにも見てほしいな。」
その言葉が効いたようでそれ以降は大人しく治療されるようになった。うちは一族の男性陣は皆操りやすくて、私、助かる。