11. 忘れてた感情

サスケも罪な奴だな、と言い放ったその人はテーブルの向かいにいた息子の顔が見えるくらいまで視力が回復していたようだった。他人から見ても似ているのか。自分がただただその像を重ねているだけではないということを裏付けていて少し心が軽くなる。おじさんきらい、とあの日叫んだ息子はそれでも気にはなるのか、たまに玄関の方を見つめてドアが開かないか確認しているようだった。ピンポーン。チャイムがなって、いの一番に駆け寄る小さい体に笑みが溢れる。

「はーい。」

その背中に追いついて代わりにドアを開けてあげる。そこに居たのは、想像とは懸け離れた人だった。

「…サスケ?」
「よぉ。」

気まずそうに返事をして、固まる私に御構い無く部屋に入ってくる。背が私より高くなっていて、暁のマントを纏っていた。ドアが閉まると、おじさん?、という息子の声が聞こえてハッと我に返る。サスケは私たちがここにいる事を知らない。それなのに、なぜ。混乱している頭で必死に考えようとする。

「どういう、」
「トビにここに向かうように言われて来た。」

幾分か低くなった声でそう言うとソファにどかっと腰掛けた。腰に付けていた刀を壁に立てかける姿をぼーっと眺める。自分が写輪眼なんて持っていた事も忘れて、ただただ目の前の光景に動揺していた。なんとか状況を飲み込んで、影分身に息子たちを2階へ連れて行かせるのがやっとだった。

「木ノ葉には、戻らないんだ?」

目の前に座るその人に声を掛ける。暁に入ったというのは本当だったのか、とぼんやり思う。

「あぁ。まだやることが残っているからな。」

もともとそう多くはなかった口数が更に減っているような気がする。一歩近寄ると前屈みに座ったその人が困ったようにこちらを見上げてくる。

「名前。」

名前を呼ばれて涙で視界がぼやけた。迷わず彼の脚の間まで行って膝をつき、広くなった肩に両手を伸ばす。

「、会いた、かった。」

震えた声が情けなかった。そうか、私はサスケに会いたかったのか、と他人事のように思う。ここに来てから、彼のことなんか忘れたように忙しなく生活していたのに、彼なんかいなくたって私は大丈夫だと思っていたのに、いざ目の前に現れると全部強がりだったんだと気付かされる。何も言わずに背中に手を添えられ、涙は止まるどころか溢れ出る。

「すまない、」
「謝るならなんで!」

謝罪の言葉を遮って捲し立てる。抱き着いた状態から少し離れるとすごく近い距離に整った顔があった。

「落ち着け、俺は、」

何か焦るように言おうとするのをイライラしながら唇で塞ぐ。あの時みたいな体中を駆け巡る電気は走らなかった。

「何が違うの?確かにけしかけたのは私だけど、あんな、置いて行き方、なかったでしょ?」
「だから、聞けって、」

何度も何度も私に何かを伝えようとする姿はなんだか情けなくて、私、この人のこと、本当に好きだったのかな、なんて疑問にさえ思う。

「最後にヤリたかっただけ?」

自嘲するように言うと、双眼が悲しそうに揺れる。

「あの時はもう決めてたんだもんね、里抜けするって。それを私に強制されたから、仕方なく思い出づくり?」

はっ、と意地悪な自分の笑い声が耳に届く。私がサスケに怒っているなんてあの頃は考えられなかったな。カカシさんに言われた『健気だね。』という言葉が頭に響く。

「いなくなるって分かってた癖に避妊しなかったんだ?うちは復興の為にわざとヤッたの?なーんにも考えずに雰囲気に呑まれたの?」

別にサツキを産んだことを一度も後悔したことはないし、そもそも産むと決めたのは自分だ。急にあんな雰囲気になったのに避妊具を持ってたら誰と使う予定だったんだと落ち込んだと思う。それでも、出てくるのはサスケを責める言葉ばかりだった。

「私は本当にサスケのことが好きなんだもんね?知ってたんだもんね?どうでもよかったんだ?」

どんどんどん、と力任せに逞しくなった胸を押すのに全然ビクともしない。

「私なんかより、あんなに憎んでたイタチさんの言葉を信じちゃうんだもんね?あんなに一緒にいたのに、なんとも思ってなかったんだ?」

なぜか目を見開いて驚いたような顔をする。イライラする。イライラしてこんな醜い行動を止められなかった。

「あの言葉、どういう意味?忘れるなって、いつまで縛り付けるつもりだったの?」

力なくそう言って、あとはもう何も出てこなかった。その場に座り込んで本格的に泣き出した私は、肩で息をする。

「名前。」

座り込む私に合わせてしゃがみこんだサスケが遠慮がちに背中を摩る。キッと睨むとやはり悲しそうに見られる。胸元のマントを掴んでその綺麗な顔を引き寄せる。バランスを崩しそうになり、注意散漫なその唇に自分のを重ねる。あぁ、もう何も感じない。何よりもそれが悲しくて、何度も何度も確かめるように口付ける。

「ま、て。」

唇から漏れるように静止の声がかかる。強い力で強引に引き剥がされて目が合う。優しく引き剥がされて求められたあの時が思い出される。

「何で?こういうことしたくて来たんじゃないの?」

そう言ってもう一回口付けて舌を強引にねじ込む。不安定な体勢だった大きな体は少し力を加えるといとも簡単に押し倒せた。マントの前を広げ、中に着ている妙にはだけた服の間から突起を摘む。

「っ」

繋がった唇から息が漏れたのを聞いてもう片方にも手を伸ばして弄ってやる。

「っは、なにやって、」

余裕のなさそうな姿をひどく冷静に見下ろす。弄って硬くなったそれを舐め回しカリと甘噛みしてやると腰がぴくりと動く。

「やっぱり溜まってたんだ?」
「違、」
「違うの?当たってるけど。」

かぁと*を赤くする姿を横目に、自分の下半身に当たる硬くなったソレを服の上から触る。

「っ」

良いところに触れたのか声が漏れ出る。気を良くしてはだけさせて直接触る。

「はぁ、やめ、」
「やめていいの?」

こんなになってるけど、と言って先程声をあげた部分をもう一度撫でる。先っぽから出る透明な液を拡げるように触ると、さらに息が漏れる。

「どうしてほしい?」

上の突起を弄りながら、反り返るそれをゆったりと上下に摩る。

「っあ」

漏れ出る我慢汁を吸うように先っぽに口付け、弱い所を舐める。

「ほら、言わなくていいの?」

口を離してゆらゆらと上下に摩り、裏筋をすーっと親指でなぞり上げる。

「っはあ、頼む、」
「なーに?」

潤んだ目でこちらを物欲しそうに見つめる姿に口角が上がる。サスケみたいにプライドの塊みたいな奴がそんなこと言える訳がない。むしろ、今大人しく押し倒されてるのが不思議なくらいだ。

「言えないの?辛くない?しょうがないなー、自分でやってもいいよ?ほら。」

そう言って投げ出されていた右手を引っ張って張り裂けんばかりのそこへ導く。一層*を赤らめる姿に高揚する。

「ほら、動かさないと、気持ちよくなれないよ?」

握ったまま動かない手に自分の手を重ねて上下に動かしてやる。屈辱的?それとも何も考えられない?感情がなくなっていくのがわかる。

「ねぇ、私のこと好きだった?」

私が手を離しても動き続ける手を見て、自分のズボンを脱ぎお腹の上に跨る。

「言えたら入れてもいいよ。」

硬くなったままの突起を弄ると、右手の動きが速くなった気がした。いつのまにか濡れていた下着の部分を押し付けている自分に苦笑する。

「ねぇ。」

弄っていた手を止め脇あたりに手をつきサスケの顔を覗き込む。苦しそうな顔を無表情に見つめる。

「何か言ってよ。」

そう言って胸を擦り付けキスすると、がっと腰を掴まれた。

「ん」

ビックリして離れようとするより速く、下着をズラしていきり勃ったそれを押し込まれた。

「んああ」

唇が離れ声が漏れた。一気に奥まで突かれた衝撃で胸に凭れ掛かる。

「濡れすぎだろ。」

頭の上から声が降ってきて何度も奥を突かれる。逃れたいのに自分の体重でどんどん奥まで飲み込んでしまう。

「っひゃあ、あ、卑怯、」

お腹に手をついて少しでも快楽から逃れようとする私の腰を両手でがっしりと掴み、前後に揺すられる。

「んんっ、ふ、んぁ」

突起が擦れて気持ち良くて自分でも腰を振ってしまう。もう高みが近いのが嫌でも分かった。

「はぁ、あ、サス、ケ、」
「っつ、っはぁ」

サスケの低い吐息にお腹の奥がきゅうとする。たまたま弱い所にあたってビクンと大袈裟に動いた私を見逃さなかったのか、そこに当たるように腰を揺すられる。

「はああ、あ、だめ、そこ、」
「っはぁ、出すぞ。」
「だ、だめ、外に、」

ラストスパートと言わんばかりに下からも突き上げられ、弱い所を攻められ、一気に追いやられる。

「ああああっ、」

背中を逸らした私の最奥まで捩じ込むように、腰を浮かせて私の身体を持ち上げるようにして突き上げられる。頭が真っ白になっていく。

「はぁ、ん、あ、」

力なく彼の身体の上に凭れ掛かってビクビクと痙攣を繰り返す。欲を放たれたからか中がじんわりと温かくなるのが分かる。

「外に、って、言ったのに、」
「あの体勢で、できるかよ。」

息を整えながらそう言われ、そうかもしれない、と思った。ふわふわとした意識で胸にしがみつき呼吸を整える。

「な、に、触ってんの。」

ふと胸に違和感を感じて睨む。当てられた手を剥がそうとするも力が入らない。いつのまにか、サスケはソファに凭れ掛かるようにして座っていて、繋がったまま私を上に乗せていた。

「っ、」

敏感になった突起が服の上から擦られてビクっと反応してしまう。その姿を見て嬉しそうに笑って、服の中に手を入れられる。

「ば、か、なにやってんの、もう、終わり!」

ふわっと胸の締め付けがなくなって下着を外されたのが分かった。前に回ってきた手が迷うことなく突起に触れる。

「っんん、」

がさっと服を胸の上まで捲られて、口に含まれる。

「っつ、はあ、だめ、やめ、」

肩を押すもびくともせず、背中を逸らして快感に飲み込まれる。

「エロいな。」

甘噛みされ口の中で転がされると、もう声を我慢することはできなかった。

「っふ、う、サス、」

中で硬さを取り戻していく男の人のものを感じる。これは非常にまずい。歯と唇で挟まれて転がされるとあっという間に余裕がなくなる。

「ぃ、やあああ、」

身体を強張らせて全身で甘い痺れを受け止める。締め付けられたのか、サスケの顔が歪むのが見えた。

「俺が欲しかったのか、お前が欲しかったのか、これじゃ分かんねーな?」

そう言って不敵に笑うと、弱点だとバレた突起を吸われる。その表情に不覚にもどきっとする。

「ふああ、あ、だめ、」

子供が卒乳してから結構時間が経った気がしていたけど、身体はまだ備えていたのか、液体が吸われる感覚がする。気を良くしたサスケが何度も何度も吸い付く。

「んん、だめ、サスケ、もう、許して。」

先程攻められたのがよっぽど嫌だったのか、と思い謝罪を口にすると繋がったまま抱きかかえられる。

「え、な、に、」

浮遊感に怖くなって首にしがみつく。私を抱いたままキッチンへと向かっていた。歩く度に奥を突かれ、服に敏感になった突起が擦れて、こちとらたまったもんじゃない。

「ん、ね、まっ、て、」

キッチンで冷蔵庫を開けたかと思うと水を取り出しご丁寧にグラスに注いで飲んでいる。

「?」
「喉乾いたから。」

お前も飲む?、とマイペースな言動に呆気に取られる。器用にグラスを持ったまま私を抱えてまたソファへと向かう。

「っふあ、ね、おろ、して、」

サイドテーブルにグラスを置くと、仕方ねーな、とソファに組み敷かれる。

「っ」

水を飲んで冷たくなった口内で転がされた突起が硬さを増していく。

「お前、母乳やるとき、どうしてたんだよ。」

かぁっと顔に熱がこもるのがわかった。その様子を意地悪そうに見てから再び腰を動かし始める。遠く遠くに自分の声を聞きながら、余裕なく歪められた端正な顔を見上げる。あぁ、なんだかんだ、私、嫌いにはなれないんだなぁ、なんて気付いてしまった。