02

「先輩、助けてください。」
「なん、お前そこでずっと待ってたのか?」

それこそストーカーだろ、と言いながらも隣に並んでくる。

「何。」
「女友達無くす危機です。」
「この前の?」

頷く私にはぁと聞き慣れた溜め息を吐かれる。

「彼氏持ちがもう一人増えて、完全に話に入れなくなりそうです。」
「お前も作れば?彼氏。」
「どうやってですか?」
「知るかよ。俺はカウンセラーじゃねー。」
「他に誰に相談できるんですか、こんなこと。」
「…誰かに付き合って貰え。同じ学部のよく一緒にいる奴、いただろ?あいつも、その、ただの友達じゃない友達だろ。」
「いますし、そうですけど、」
「何だよ。」
「なんか、好きでもないのに、罪悪感が沸くというか。」
「…まず、俺巻き込んでることに罪悪感持て。」
「あの、巻き込まれたついでに、人助けだと思って付き合ってくれませんか?」
「は?」
「先輩、今彼女何人います?」
「なんで複数いる前提なんだよ。1人に決まってる。」
「ほとぼりが冷めるまで、一夫多妻制にしてみたくありません?」
「みたくねー。俺と付き合って欲しいんだったらまずやる事あるだろ?」
「え、先輩、先にヤる派ですか?...わかりました。私はいつでも覚悟できてます。なんだ先輩、全然純愛じゃないじゃないですか。」
「あ?もうお前と喋んの疲れる。」

げんなりして歩き出す先輩を追いかける。

「ごめんなさい、先輩。先輩いつも何だかんだ言って助けてくれるから、私、」
「だから、」

歩みを止めて私の方を見た先輩は気持ち頬を赤らめている。

「付き合って欲しいんなら、まず俺を惚れさせてみろ、ウスラトンカチ。」

その言葉を聞いて固まる私を他所に先輩はそそくさと歩いて行ってしまった。