03

サスケくんは純粋にお兄さんと遊びたいっていうのもあるんだろうけど、修行熱心でもあった。忙しいイタチの代わりに私という打って付けの人員を見つけ、よく修行をしていた。二人でいる時は普通の男の子になる。変に突っかかって来たりしないし甘えた所もない。修行に関して言えば、やはりうちは、というか幼いのに火遁が使えたり武器のコントロールが正確だったりと驚かされることばかりだった。一応私と修行することはイタチに伝えているようで、毎回任務帰りに演習場まで迎えに来てくれる。

「すまないな、名前。」
「ううん。サスケくん可愛いから癒される。」
「なんだよ、男に可愛いって言うな!」

不機嫌そうに見上げてくるその姿も可愛いんだけどな、と思うも拗ねないよう口には出さない。

「じゃあ、私は、ここで。」
「ちょっと、遠回りになるけど、サスケを家に帰してからお前も送っていくよ。」

柔らかい笑顔で慌ててそう言った恋人に、ありがとう、と素直に甘える。それが面白くなかったのかサスケくんが私とイタチの間に入ってくる。私の方をムスッと見て、さりげなくイタチと手を繋ぐ。

「私はいないものだと思って兄さんに甘えて。最近あんまり会えてなかったでしょ?」

一瞬目を大きくして何を考えているのか俯いた。もう一度顔を上げたと思ったら私の手を繋いでくる。

「俺が兄さんと繋いでるから、俺と繋いだら兄さんと繋いでるのと一緒だから。」

凄い理屈だな、と思ってイタチを見ると、それはそれは優しい顔で弟を眺めていた。その顔、弟くん以外に向けてたら妬いちゃう。

「兄さんも俺が綾と手繋いでるから、綾とも手繋げてるから。だから、俺の手、握ってて?」

自分が兄を一人占めしたいのに、私のことも気遣ってくれたのか、とちょっとホッコリする。彼も同じだったようで顔を見合わせて笑う。

「ありがとう、サスケ。」

優しい声が聞こえた。